価格の逆転現象発生の今がチャンス!? SampleTank 3 SE買うならMIDIキーボードのiRig Keys USBを買え!

USB-MIDIキーボードとして人気の高いIK MultimediaiRig Keys。以前にも「iPhone/iPad用37鍵ミニキーボード、iRig KEYSは反則ワザ的オマケ付!?」といった記事で紹介したことがありましたが、そのiRig Keysに新モデル、iRig Keys USBが3機種、追加されて発売されました。

たった420gという軽量コンパクトなミニ鍵盤iRig Keys 25 USB(市場想定価格8,640円)、37鍵盤のiRig Keys 37 USB(同11,880円)、フルキーサイズの37鍵iRig Keys 37 Pro USB(同14,580円)のそれぞれで、いずれもUSBでWindowsやMac、モバイルデバイスと接続して使えるというもの。特筆すべきは、これらの価格より高い値段で販売されている最新版の64bit対応サンプラー、SampleTank 3 SEがバンドルされているという不思議な価格逆転現象が発生していることです。まさに、「この現象が起きている今がチャンス!」という感じですが、そのiRig Keys USBを実際に使ってみたので、どんな機材なのか紹介してみたいと思います。

IK MultimediaのiRig Keys USBシリーズ、3機種が誕生

これまであったiRig Keysは37鍵のミニ鍵盤で、実売価格が16,000円程度でしたが、今回新たに発売されたiRig Keys 37 USBは、パネルの色がホワイトからブラックになっただけで、まったく同じサイズ、同じ形状、同じボタン類でありながら、グッと手ごろな値段になっています。


従来のiRig Keys(上)と新モデルのiRig Keys 37 USB(下) 

またフル鍵盤タイプのiRig Keys Proも同様で、18,000円程度だったものが、今回のiRig Keys 37Pro USBでは4,000円以上安くなっています。では、単純な値下げなのかというと、実はここにはハードウェア的な違いが1点あるんです。


従来モデルのiRig Keys(上)にあったiOSデバイスへ接続するための端子がなくなった(下) 

iRig KeysにはあったミニDIN端子が消えているんですよね。これはiPhoneやiPadに直接接続するためのLightningケーブルを取り付けるための端子で、iRig Keysには専用ケーブルも付属していました。ところが今回のiRig Keys 37にはその端子、ケーブルがなくなり、それに伴って、パネル面にあるiOS/USBというインジケータランプも、ONというだけのものに変わっています。

では、iOSで使えなくなったのかというと、そうではありません。Lightning-USBカメラアダプタを使う必要はありますが、今まで通りiPhoneでもiPadでも使うことができ、もちろん、iPhone、iPadからの電源供給で動作します。


OTGケーブルを利用することでAndroidデバイス(写真はNexus 10)との接続もできる 

またOTGケーブルを利用すれば、Androidデバイスとの接続も可能です。iGrand Piano FREEやiLectric Piano FREEといった無料アプリもGoogle Playを通じてIK Multimediaから配布されていますから、AndroidユーザーもすぐにDTMを楽しむことができるのは大きなポイントですね。

それ以外は、基本的に従来機種と同様ですが、機能について簡単に説明しておきましょう。見れば分かる通り、左側にはピッチホイール、モジュレーションホイールがあり、リアにはペダル用の端子が用意されているので、ここにサステイン・ペダルやエクスプレッション・ペダルを接続することができます。


左側にはピッチホイールとモジュレーションホイールが、パネル面には各種ボタン類が並ぶ 

またパネル面には5つのバックライト付ボタンとボリューム / データ・ノブが並んでいます。一番右の2つはプログラムチェンジ用のボタンで音色番号の切り替えに用います。また、その隣はオクターブ切り替えボタンで、オクターブの上下に動かすことが可能になっています。一番左のSETボタンを押すことで、iRig Keys全体の設定を4つまで保存し、切り替えることができるようになっています。シーンによって、すぐに切り替えられるように設定しておくというわけですね。


キーボードにMIDI CHやVEL、KNOBといった機能が割り振られている 

そしてオクターブボタンを2つ同時に押すと、EDITモードに入ります。このEDITモードでは、鍵盤を利用して各種設定を行うのですが、鍵盤の上をよく見ると、CANCEL/NO、MIDI CH、VEL、KNOB、PRG、0、1、2……と書かれていのに気づきますよね。これらを使って操作するのですが、具体的にいうと、トランスポーズや鍵盤のベロシティ感度、MIDIチャンネルの設定をしたり、特定のプログラム・チェンジ・メッセージを送出したり、ボリューム / データ・ノブ(VOL/DATA)にMIDIコントロール・チェンジをアサインするなど、さまざまなMIDI関連の設定ができるようになっています。


iRig Keys 25 USBとiPhoneを組み合わせれば、超コンパクトなDTMセットが完成 

一方で、iRig Keys 25 USBはコンパクトボディーであることが優先となっていたようで、ピッチホイールやモジュレーションホイール、またペダル端子もが搭載されていません。そのため、演奏性においてはiRig Keys 37 Pro USBやiRig Keys 37 Proには劣りますが、とにかく軽いので手軽に持ち運べるというのは大きなメリットですよね。

さて、そんなiRig Keys USBシリーズですが、本命はPCとの接続です。WindowsでもMacでもドライバ不要ですぐに使うことができ、Cubase、SONAR、Ability、Studio One、Pro Tools、Digital Performer……といったDAWでの打ち込み用などにすぐに使うことが可能です。


スタンドアロンはもちろん、Windows/MacのAAX、VST、AudioUnits環境のプラグインとしても動作するSampleTank 3 SE 

しかし、何よりも大きなメリットとして挙げられるのは、iRig Keys USBシリーズを購入すると、SampleTank 3 SEが無償ダウンロードできるようになる、という点です。昨年「11年ぶりのバージョンUP、SampleTank 3を使ってみた」という記事でも書いた通り、SampleTank 3は、これまで世界中で多くの人に使われてきたソフトサンプラーの最新版。

単体で購入すると15,000円程度するSampleTank 3 SEそのものをダウンロードできる

そしてSampleTank 3 SEはSampleTank 3のエントリー版という位置づけですが、AAX/AU/VST対応で6.5GB、400音色、250ループ、150種のMIDIパターンを備えた強力な音源で、現在15,000円程度で市販されている人気ソフトでもあるのです。つまり、SampleTank 3 SEが欲しければ、iRig Keys USBを買ったほうが安く手に入るわけですから、「これで価格設定は大丈夫なのか!?」と心配になってしまうほど。


The Gridが無料ダウンロードできるほか、 Beatsシリーズ、 Elektronikaシリーズも5つまで入手可能

しかも、iRig Keys USBを購入するとSampleTank 3 SEの拡張音源であるThe Gridというドラム音源も入手できます。これは30種類のエレクトリック・ドラム単音、30種類のコンストラクション・キット、50種類のMIDIパターンを収録したもの。さらに拡張音源であるBeatsシリーズ、 Elektronikaシリーズの中から好きな5タイトルも入手できるなど、至れり尽くせりといった贅沢な内容になっています。


旧バージョンのライブラリをインポートして使うことができる 

ここで、ぜひ、お伝えしておきたいのは、以前SampleTankシリーズを使っていた方にといってもSampleTank 3 SEが大きな武器になるということ。SampleTank 2.5XLやMiroslav Philharmonik、SampleMoog、SampleTron、Sonik Synth 2……といった旧バージョンのSampleTankを使っていたけれど、OSやDAWを64bit環境に移行したために使わなくなってしまった……という人はかなり多いと思います。

この旧バージョンで揃えてきたサウンドライブラリはすべてそのままSampleTank 3 SEにインポートして利用することができるんですよ!もちろん、すべて64bit環境のAAX、AU、VSTで利用できますから、以前よく使っていた音色を、いまの環境に持ってくることができるはずです。

そのためにも、とりあえず今のうちにiRig Key USBを買ってしまうのが得策ではないでしょうか?
【価格チェック】
◎Amazon ⇒ iRig Keys 25 USB
◎サウンドハウス ⇒ iRig Keys 25 USB
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【関連情報】
iRig Keys USB製品情報(フックアップ)
iRig Keys 25 USB製品情報(IK Multimedia)
iRig Keys 37 USB製品情報(IK Multimedia)
iRig Keys 37 PRO USB製品情報(IK Multimedia)

Commentsこの記事についたコメント

10件のコメント
  • 人生の消化試合

    このコストパフォーマンス、発売前から気になっていました。
    私程度では、Sample Tank3 SEの音色数で十分なような気がしますが、フルサイズ版との生楽器特にストリングスやブラスの収録されている音色の差が結構気になります。フルサイズ版だと小編成から大編成まで事細かに収録されているのですが、SEだと小編成だけで大編成が欲しかったらフルサイズ版を買ってねと言うスタンスなのかなぁ?
    ホームページを見ても詳しい比較表みたいなのが見当たらないので調べることができません。8000円台からあるので、悩む位なら買ってみて不満があればフルサイズ版にアップグレードが正しい方法ですかね。でもフルサイズ版は結構高い。でも気のせいか直接買うよりアップグレードした方が割安のような気がするのは気のせい?

    2015年11月9日 3:43 PM
  • 名無し

    SEは結構安く手に入るんですけど、SE→フルバージョンへのアップグレードのセールがなかなかないんですよね。高くて手が出ません。

    2015年11月9日 10:34 PM
  • 藤本健

    人生の消化試合さん
    すみません、私もスペックの違い、調べられていないのですが、やはりアップグレードのほうが割安になるみたいですね。

    2015年11月10日 9:40 AM
  • 藤本健

    人生の消化試合さん
    すみません、私もスペックの違い、調べられていないのですが、やはりアップグレードのほうが割安になるみたいですね。

    2015年11月10日 9:40 AM
  • 川村琢也

    基本的なことですいません!sampletankはnotionでつかえますか?

    2015年11月11日 1:01 PM
  • 藤本健

    川村琢也さん
    はい、Notion5で使えますよ!

    2015年11月11日 2:50 PM
  • 川村琢也

    ありがとうございますm(._.)m

    2015年11月11日 3:29 PM
  • komeda

    はじめまして。
    初めてのmidiキーボードに、なんとなくmicrokey2(37鍵)を買おうとしてた初心者ですが
    タイミング的にはこちらも良さそうですね。
    なかなか決められなくて困ります(汗)

    2015年11月12日 12:36 AM
  • サイズが知りたい

    それぞれのキーボードの実サイズも記載して頂ければなと思いました。
    狭い机の上にどれなら載りそうか悩みます。
    あと、DTM初心者のためのMIDIキーボード選び 2015 も是非やって欲しいです。
    DTM初心者のためのMIDIキーボード選び 2014のは絶版品もいくつかあるので・・・

    2015年11月18日 1:34 AM
  • KOU

    今ならキャンペーンでフルバージョンのsampletank3が貰えるようです。
    反則の上に反則ですね〜。
    http://www.ikmultimedia.com/jp/news/?item_id=8328
    (以下引用)
    2016年5月31日までに、新規ご購入いただいたiRig Keysシリーズ、iRig Pads、iRig MIDI 2などの対象製品をユーザー登録してください。
    本プロモーションは新規ご購入についてのみ適用されます。
    本プロモーションの有効期間は2016年4月1日から2016年5月31日です。
    ご購入日ではなく、ご登録日が基準となります。必ず2016年5月31日までに対象となるハードウェア製品をご登録ください。

    2016年4月9日 7:27 PM

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