先日、Image LineのDAW、FL STUDIOの記事「ボカロユーザーの使用率が高い!? FL STUDIO」を書いたところ、予想外の大反響でちょっとビックリしました。その記事でも書いたとおり、私自身、FL STUDIOがDAWであるという認識がなく、ソフトシンセの延長線上……といった程度の理解だったからです。
そんな中、「FL STUDIOのデモ版が気前よくて凄い!」という話をTwitter上で教えてもらいました。私自身は、FL STUDIOの国内代理店であるフックアップから製品版をお借りしていたので、今さらデモ版を使う必要性はなかったのですが、このデモ版、ほとんど制限がなく、プラグインも全部使えるし、WAVやMP3での書き出し、MIDIファイルでの保存もできるほか、プロジェクトの保存もできてしまうのだとか…。そう言われるとさすがに気になるので、試してみました。
FL STUDIO 10のデモ版をダウンロードして使ってみた
FL STUDIOの概要は前回の記事を参照してもらうとして、このソフトのデモ版自体は、フックアップのFL STUDIOの製品紹介ページの下のほうにあるリンクから辿ってダウンロードするか、この記事の一番下のリンクから入手することが可能です。現行バージョンであるFL STUDIO 10(10.0.9)のファイルサイズは228MBなので、ブロードバンド回線であればすぐにダウンロードできるでしょう。
インストール自体はいたって簡単ですぐに終わる
さっそくインストールをはじめると、途中でASIO4ALLのインストールも行われますが、1分程度であっさりと終了。起動させてみると、先日使ったFL STUDIO 10そのものの画面が現れます。
初回起動時、デモ曲が読み込まれるのですが、試しにと思ってほかにデモ曲がないか見たら、これがいっぱい入っているんですよ。しかも、そのクオリティーがなかなか高い。どんな曲が好みかは人によりけりだと思いますが、とりあえずひとつ読み込んで再生したものをビデオ化してみたので、ぜひ見てみてください。
どうですか?私の動画キャプチャの仕方が下手なのか、あまり解像度を高くできなかったので、細かい文字までは読み取れないとは思うものの、その雰囲気は分かると思います。このビデオで再生したプロジェクトはMIDIだけの打ち込みデータとなっており、使われているソフトシンセの画面やピアノロール画面も確認できるでしょう。
もちろん、FL STUDIOはDAWですからMIDIだけでなく、オーディオも扱えます。デモ曲を見ていたら、日本語の曲も入っていてまたビックリ。Aura Qualicさんの作品で「D.A.T.A.(FL STUDIO REMIX)」というもの。日本語の歌詞のテキストも入っていて、初音ミクによるボーカルが収録されています。
また面白いのは、FL STUDIOのキャラクタであるFL Chanがこの曲に同期しながら踊ること。マウスでチョンっとつまんで邪魔にならないところに連れて行くと、そこで素直に踊っていてくれるのがカワイイところです。
もっとも、先日の記事についてTwitterでいろいろな方とやりとりをしていたり、掲示板への書き込みをしていると、「FL Chanの存在が気に入らない」という人もかなり多かったようです。「せっかく、クールなツールなのに、こんなヲタクな萌キャラが入っていると、自分が誤解される」という文脈のようです。
FL STUDIOのマスコットキャラクタ、FLChan
まあ、この辺は人それぞれでしょうね。FL Chan目当てでFL STUDIOを使うのもよし、FL Chanなんて一切表示させず(Visibleの設定をオフにする)、壁紙もクールなものに変更するのもいいですし……。
で、このデモ版のすごいのは、ほとんど機能制限がないことです。よくある30日とかの制限もないし、データの書き出しができないといったこともありません。前述のとおり、プロジェクトデータの保存もできるし、作った曲をそのままマスタリングまでしてWAVへ書き出すこともできるし、MIDIファイルとして保存することもできるのです。
また気前がいいことに、ここにバンドルされているVSTプラグインのエフェクト、ほかのDAWでもそのまま使うことができちゃいます。使用条件上正しい使い方ではないのかもしれませんが…。またFL STUDIO自体がVSTインストゥルメントとなるため、CubaseやSONARのソフトシンセとしてこのデモ版FL STUDIOを使うこともできてしまいます。
唯一制限されているのは、このデモ版で保存したデータは、登録ユーザーにならないと読み込めないという点。と登録ユーザーとは、ソフトを買った人ということなので、その意味では保存できないのと同義なのかもしれませんが、今後のために、とりあえず保存できるのは嬉しいところ。またMIDIファイルで保存することはこのデモ版でもでき、それをインポートすることもできるので、プロジェクト保存しなくても、そこそこの再現性はあるのです。
唯一の制限事項は登録ユーザーでないと保存したファイルを読み込めないこと
実際使って欲しくなったら、その時点で購入するというのもありですしね。ちなみに、製品版ですが昔は内外価格差が多少あったようですが、現在はほとんどなく、国内での実売価格は3万円強。しかも、一度購入すると将来のバージョンアップはすべて無償というのもすごいところです。
さらに!すでにほかのDAWを持っている人ならクロスグレード版というものがあり、2万円弱での購入が可能となっているので、ここは要チェックですね(もちろん、持っているDAWは使い続けることはできますよ)。いずれにせよ、まずはデモ版、試してみてはいかがでしょうか?
【関連サイト】
FL STUDIO製品情報(フックアップ)
IMAGE-LINEサイト
FL STUDIOデモ版ダウンロードページ
FL STUDIOチュートリアルビデオ
【価格チェック】
●パッケージ
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●ダウンロード
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