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無料で使えるFM、バーチャルアナログ、ウェーブテーブル、マルチサンプラーを搭載したハイブリッドシンセFLITE

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先日、初心者からプロの音楽制作者までをサポートし、革新的で使いやすい音楽ツールの開発を目指すWAVEA社の新製品FLITEの国内販売がスタートしました。これは、4基のサンプラエンジン、1基のシンセエンジン(エンジン内に3基)、1基のノイズジェネレータ、2基のフィルタ、計3基のエンベロープ、LFO、エフェクト、ステップシーケンサとモジュレーションシーケンサ…といった数多くのモジュールを詰め込んだ、統合型シンセ音源。Yamaha CS-80U3、Juno 106、Jupiter 8、TB-303、TR-808、TR-909、SH-101、Oberheim OB-8、Xpander、Sequential Circuits T8、Pro-One、Prophet 5、Korg Monopoly、Linn Drumなど名機のライブラリが2.5GB分バンドルされているのも魅力となっています。

伝説的なサウンドから、モダンな楽曲に合う音色まで自由自在に作ることができ、動作も軽く、直感的に操作が可能な製品となっています。すべてが詰め込まれたFLITEの税込価格は16,797円(為替レートによって価格は日々変動します)なのですが、実はPLAYモードのみであれば、無料で使えるのです。PLAYモードでは、プリセットの読み込みと8つのマクロツマミしかコントロールできないものの、迫力のあるサウンドを鳴らすことが可能。そして有償版では、すべての機能にアクセスして、ゼロからオリジナルの音色を作り出すことができるのです。そんなFLITEを実際に試してみたので紹介していきましょう。

サウンドメイクに必要なツールをすべて詰め込んだWAVEAのシンセ音源FLITE

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2年の開発期間を経て登場したFLITE

WAVEAは、自らも音楽プロデューサーとして活動し、Sample Magicの創設者であるSharooz Raoofiと、Milan Van Der Meerによって設立された会社。Sharooz Raoofiは、20年以上もシンセを収集しており、それらのサンプルを含むクリエイターツールを作成、2年間の開発の末誕生したのが、WAVEA初の製品FLITEなのです。

まずは、FLITEのプロモーションムービーがあるので、こちらをご覧ください。

いかがでしょうか?バックで流れている音がFLITEのサウンドなのですが、かなり高品質で幅広いジャンルをカバーしていますよね。動画にもありましたが、FLITEには、さまざまなシンセエンジンが積まれており、サンプラ、シーケンサ、豊富なエフェクトなどを完備しています。音作りを行うのに、ほかのエフェクトやツールがいらないほど、モジュールが充実した、オールインワンシンセとなっているのです。これが16,797円(税込)で購入できるのは、かなりコストパフォマンスが高いと思いますよ。

たくさんのモジュールが詰め込まれているにも関わらず、FLITEのUIはきれいに整頓されているので、初めてシンセの音作りに挑戦する方でも使いやすくなっているのも特徴。最上段には、サンプラやシンセエンジン、ノイズジェネレータが並んでおり、その下にはエンベロープ、LFO、シーケンサ、フィルタがあり、その下にFX、下段にマクロという作りになっています。それぞれのモジュールにある詳細ボタンを押せば、さらにパラメータが表示されるような仕様となっているのです。

初めてシンセのサウンドデザインをする人でも使いやすいシンプルな設計となっている

4基のサンプラエンジン、3基のシンセエンジン、1基のノイズジェネレータを搭載

それでは、順に各モジュールについて見ていきましょう。まず左上にあるサンプラから。前述の通り、ここには4基のサンプラが並んでおり、それぞれにサンプルを読み込んで、レイヤーしていくことが可能となっています。各サンプラエンジンにはEQも搭載しており、自分のサンプルを読み込んで使っていくこともできます。

4基のサンプラが搭載されている

詳細ボタンを押すと、開始位置、フェードイン、フェードアウト、終了位置、ループ開始、ループオン/オフ、リリース、ループフェードなどの設定が行うことができ、ゲイン、パン、コースやファインチューニング、ルート設定とキートリガーも用意されています。また、ベロシティによって鳴らすサンプルを変更することができるようにもなっています。

詳細に入るとさらに詳しい設定を行うことが可能

また最初から、Yamaha CS-80U3、Juno 106、Jupiter 8、TB-303、TR-808、TR-909、SH-101、Oberheim OB-8、Xpander、Sequential Circuits T8、Pro-One、Prophet 5、Korg Monopoly、Linn Drumなど名機のライブラリが2.5GB分バンドルされているのも魅力。レイヤーせずとも、あのサウンドを鳴らすことが可能となっているのです。

Prophet 5、Jupiter 8、TB-303、TR-808といったライブラリ2.5GB分がバンドルされている

続いて、シンセエンジン。ここには、FM、バーチャルアナログ、ウェーブテーブルシンセなど、複数種類を搭載したオシレータが3基並んでいます。

さまざまなオシレータを選択できるシンセエンジンが3基搭載されている

こちらも、詳細ボタンを押すと、各オシレータをより細かく調整することが可能となっており、ANALOGとWAVETABLEを切り替えることで、それぞれを使い分けることができます。ANALOGの波形はSine、Triangle、Saw、Pulseの4つがあり、WAVETABLEにはBell、Chime、Sine Clip、Screech、Scream、Vowel 1、Vowel 2、Voice、Gong、FM Synth、Glass、Talker、Robot、Throat、Burp、Bowとたくさんの波形が用意されています。

アナログとウェーブテーブルを切り替えて使うことができる

また、SHAPEにはColour、Sync、FM、Exp FM、AM、Unisonが並んでおり、これらのAMOUNTを上げることで、新たな波形を生み出すことも可能となっています。

SHAPEはColour、Sync、FM、Exp FM、AM、Unisonから選択することができる

Noiseは、White、Pink、Brown、Violetの4種類があり、レベルの変更やステレオ幅を変えてレイヤーすることが可能。これらサンプラ、シンセエンジン、ノイズジェネレータを使って、音作りすることができるようになっています。

FLITEにはノイズジェネレータも搭載されている

エンベロープ、LFO、シーケンサ、フィルタなども充実している

そして、Amp Env以外にも、エンベロープがEnv2、Env3とLFOが3つ用意されており、それぞれ好きなパラメータにアサインできるようになっています。ASSIGNボタンを押すと、下にモジュレーションターゲットという欄が表示され、空いているスロットをクリックすると、各パラメータが選べるようになっています。

Amp Env以外にEnv2、Env3とLFOが3つ用意されている

またアサインしている状況は、MODULATION OVERVIEWを押すことで、一覧として見ることも可能。もちろんここからアサインやオンオフを行ったり、Amountを変更したりすることもできるようになっています。

アサイン状況を一覧で見ることができる

エンベロープ、LFOの隣には、シーケンサが並んでいます。Note Sequencerは32〜1ステップまで調整でき、ステップの長さは視覚的にも分かりやすい形で表示され、AMOUNTをクリックするとステップデータがランダム化、TRIGGERをクリックするとステップのミュートがランダム化するといったボタンも搭載。 PITCH、GATE、VELOCITYの各データは、グリッド内をクリックして入力でき、ノートデータを自動的に指定のスケールに当てはめるSCALE機能も装備しています。

使いやすいステップシーケンサが搭載されている

Mod Sequencerも、32〜1ステップまで調整できるシーケンサが搭載されており、マウスでなぞればそれ通りにAMOUNTの値を調整することが可能。こちらも、さまざまなパラメータにMod Sequencerの動きをアサインすることが可能となっており、各ステップのつながりを滑らかにするSMOTHING機能にあるTIMEやTENSIONを使って思い通りのラインを描くことができるようになっています。

パラメータにMod Sequencerの動きをアサインすることが可能

そしてFilerモジュールには、ANALOGとMODERNを切り替え可能なフィルタが2基搭載。タイプはLP、BP、HPの3種類で、スロープは12または24、またDRIVEというパラメータも用意されています。

ANALOGとMODERNを切り替え可能なフィルタが2基搭載されている

どのフィルターを掛けるか、または掛けないかは、Routingタブから選べるようになっていて、またその下にあるFILTER MODEで、Filter1とFilter2を並行に繋ぐか、直列に繋ぐか決めることが可能となっています。

Routingタブからどのフィルタを使うか選択することが可能

そしてFXのスロット3つ用意されており、それぞれDELAY、FLANGER、GRANULAR、LOFI、REVERB、VINTAGE CHORUSをインサートできる形になっています。

FXのスロットは3つ。DELAY、FLANGER、GRANULAR、LOFI、REVERB、VINTAGE CHORUSを選択可能

また、詳細ボタンを押せば、各エフェクトのパラメータが表示され、ここからエフェクトを調整することが可能。

各エフェクトを自分好みにセッティングしていくこともできる

最後に一番下に表示されているマクロは、MACRO OVERVIEWを押すことで、マクロの割り当て状況を一覧で確認でき、マクロの名前を変更したり、新たにマクロに割り当てたり、マクロツマミの効き具合を調整することができます。たとえばOSC 1のVolumeとLFO 1のRate、FILTER 1のCutoffをMacro 1に割り当てれば、マクロ1を動かすことで、同時に3つのパラメータを動かしたりすることができるようになっています。

MACRO OVERVIEWを使ってマクロの割り当てを行っていくことが可能

ここまで紹介したのは、CREATEモードであり、有償版でしか使うことができません。ただPLAYモードは前述の通り無料で使うことができ、事前にアサインされたマクロのみになりますが、ある程度の音作りを行うことができるようになっています。またノートシーケンサもここでも使用することができますね。

無償版では、PLAYモードのみを使用することができる

一応無料版でも20分間はCREATEモードが使えるようにはなっているものの、基本はプリセットブラウザを開き、ここから音色を選択するようになっています。

豊富なプリセットが用意されている

1から音作りを行ったり、細かくコントロールできないものの、膨大なプリセットがカテゴリ分けされて並んでいるので、まずはここからスタートするといいと思いますよ。有償版を持っていれば、このプリセットから自分好みにカスタマイズしてもいいですし、今後Packsという項目があることからも分かるように、拡張パックがリリース予定ですので、それを入手するのもいいと思います。もちろん自分で作った音色をプリセット保存することもできるようになっていますよ。

以上、FLITEについて紹介しました。これだけの機能を持っていて、このサウンドで16,797円(税込)なのでは、なかなかお得だと思います。まずは、無償版を入手してみてはいかがでしょうか?

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