DAW感覚で使えるビデオ編集ソフト、VEGASがAIで大きく進化。会話を文字起こして、テキストでビデオ編集できるなど画期的機能が満載

これまでもDTMステーションで頻繁に取り上げてきたドイツMAGIX社のビデオ編集ソフト、VEGAS。そのVEGASがメジャーバージョンアップし、VEGAS Pro 22となりました。ラインナップとしては通常版のVEGAS Pro 22のほか、SOUND FORGE Pro 18ACID Pro 11などをバンドルしたVEGAS Pro Suite 22の2種類。ビデオ編集機能本体としてはどちらも同じVEGAS Pro 22が入っているという形です。

今回のバージョンアップの目玉はなんといっても最先端のAI機能をいろいろと盛り込んだという点。中でも秀逸なのは読み込んだビデオデータの音声を自動で文字起こしして、それを字幕として反映させるのはもちろん、その文字起こしした結果のテキストを編集することでビデオ側も編集できるという機能。そのほかにもワイドスクリーンビデオをAIが自動判断して、人物を追いかけながらInstagramなどの画角である正方形にオートリフレームする機能、さらにはAIでかすみ除去処理をしたり、シャープニング、スムージングする機能など、AIによる機能が満載。一方でオーディオ系ではトラックにある曲からテンポ検出したり、ビート検出したり、マルチカム映像において、オーディオトラックを元に同期させる機能……などなど、ほかのビデオ編集ソフトにはないユニークで便利な機能が満載となっています。そんな最先端AIビデオ編集ソフトVEGASは通常価格でVEGAS Pro 22が29,800円(税込・以下同)、VEGAS Pro Suite 22が38,500円と手ごろですが、記事最後のクーポンを利用することで10月11日~22日までの期間、それぞれ13,800円、23,800円で購入可能となっています。実際どんなものなのか試してみたので紹介してみましょう。

AI機能を数多く取り込んだVEGAS Pro 22/VEGAS Pro Suite 22が登場した

従来の3ラインナップから、VEGAS Pro 22は2つのラインナップに

ドイツMAGIXが開発するビデオ編集ソフト、VEGAS。Windows専用のソフトではありますが、非常に軽く、サクサク動作するソフトであるとともに、使い勝手がDAWっぽいことで、DTMユーザーに広く受け入れられたきたソフトでもあります。

ビデオ編集ソフト単体であるVEGAS Pro 22

DAW同様、トラックにビデオでもオーディオでも並べていくことで、マルチトラックでの編集が可能になっており、ビデオ用、オーディオ用に豊富なエフェクトや編集機能が備わっている一方、オーディオ側はVSTのプラグインも利用できるなど、DAWとの親和性が高いのです。またタイムルーラーは時・分・秒・フレームといった一般的な設定ができるほかに、サンプル単位、さらには小節・拍を選択できるなど、ほかのビデオ編集ソフトとは明らかに違い、DTMユーザーに使いやすい形の機能がいろいろ用意されているのがユニークなところです。

SOUND FORGE ProやACID ProをセットにしたVEGAS Pro Suite 22

というのもMAGIXはACIDやSOUND FORGEといった音楽制作ソフト、さらにはSamplitudeやSequoiaといったプロ用のDAW、マスタリングソフトを開発・販売している会社であり、そこが出しているビデオ編集ソフトなので、DAW的なUI、考え方になっているのです。

そのVEGAS、これまでのVEGAS 21までは下からVEGAS Pro Edit、VEGAS Pro Suite、そしてVEGAS Pro Postという3ラインナップとなっていたのですが、今回のVEGAS 22では

VEGAS Pro 22 (通常価格:29,800円 ⇒ クーポン適用価格:13,800円
VEGAS Pro Suite 22(通常価格:38,500円 ⇒ クーポン適用価格:23,800円

という2ラインナップに変更されました。

それぞれのラインナップの簡単な違いは以下のとおり。

VEGAS Pro 22 VEGAS Pro Suite 22
映像制作ソフト「VEGAS Pro」.
平面モーショントラッキング「Mocha VEGAS」.
オーディオ編集ソフト「SOUND FORGE Pro 18」.
音楽制作ソフト「ACID Pro 11」.
オーディオエフェクト「wizardFX Suite」.

より詳細な比較表については、ソースネクストのページを見ていただくとわかりやすいかと思います。

※2024.10.13追記
VEGAS Pro Postのラインナップがなくなったため、VEGAS Effects 5およびVEGAS Image 5をバンドルするパックがなくなりました。

AIによるテキストベースの編集が可能に

さて、そのVEGASの最近の状況を見ると、やはり機能強化ポイントはAI機能の実装というものが多くなっています。実際前バージョンのVEGAS 21ではAIが2D映像の奥行きを自動解析し、深度マップを作成する機能やAIが映像をフレームごとに分析し、移動しているオブジェクトを識別&追跡することで自動的にベジェマスクを生成するスマートマスク機能などを搭載してきていました。

が、今回のバージョンアップではさらにAIによる機能強化がすごくなってきています。一番の目玉は「AIによるテキストベースの編集」というもの。この言葉だけを見ても何を言ってるのやら……と不思議に感じるかもしれません。が実際に試してみると、その画期的機能、画期的発想に驚かされます。

オーディオトラックに対して「AIスピーチトゥテキスト」を実施する

まずはVEGASにビデオ素材を読み込ませます。この状態でツールメニューにある「AIスピーチトゥテキスト」を選びます。その名の通り、これはしゃべり声を音声認識してテキストに文字起こしする機能。これを選択すると、まず言語の選択画面が出てきます。デフォルトでは「自動検出」になっていますが、日本語としてとらえてくれずに、変な結果になってしまうことがあるので、念のため「日本語」を選んでおきます。

AIスピーチトゥテキストにおいて日本語を指定しておくのがポイント

その後、「解析」ボタンを押すと自動的にAIが解析してテキストにしてくれるのです。ここまでは以前に「OpenAIのエンジン採用で話者認識もできる超高性能なAIボイスレコーダー、AutoMemoはどこまで進化するのか?」や「AIが文字起こしてくれるボイスレコーダー、AutoMemoがさらに進化。オンラインミーティングにも対応し、自動要約機能なども搭載」で紹介したAutoMemoなどが得意とする機能なのですが、この先がVEGASの本領発揮ポイントです。

AutoMemoの自動文字起こしと比較すると性能は劣るがしっかり文字にしてくれる

この文字起こしされた画面において「テキストベースの編集」を選択すると、だいたい区切りのいいところに時間表示が入ってきます。これがマーカーになっているのですが、ここで文字起こしされたテキストをクリックしてみると、そこが青くマークされるとともに、ビデオ上で、そこに相当される部分が選択されるのです。この状態で「DEL」キーを押すと、文字が削除されると同時に、そこに相当するビデオもカットされるようになっているのです。

文字列を選ぶと、連動する形でそこに相当するビデオ・オーディオ部分が選ばれ、文字ベースでの編集作業が可能

また右クリックすると編集メニューが出てくるので、削除のほか、分割、カット、コピーなどができ、やはりテキストエディタやWordなどを使っている感覚で文字編集するとビデオが編集されるのです。

試してみたところ、あまり細かい文字単位での編集などはできませんでしたし、文字列をドラッグして別の場所に移動させる…といったことはできなかったので、移動させるにはメニューを利用してカット&ペーストといった作業が必要になる形ではありましたが、とにかく簡単に編集することが可能な機能でした。

AIによるレンダリング中の自動リフレーミング

さらにAIによる新機能が「自動リフレーミング」という機能です。これはもともと撮影したビデオが横位置のワイドスクリーン画面だったとしても、「Instagramのビデオでの正方形にしたい」、「TikTokで使うので縦長のスマホサイズの画面にしたい」といったことを自動で行う機能です。

もともと画角を設定してレンダリングする機能はあったけれど…

もちろんこれまででも無理やり正方形に切り取るといったことは可能ではありましたが、ビデオの中央から切り抜くため、撮りたい人物が切り取った枠から外れてしまう、狙ったモノが外れてしまうということが往々にしてありました。

しかし、この自動リフレーミング機能では、AIが狙っているもの判断した上で自動で追従してくれる面倒な編集作業なしに、簡単にビデオのフレーミングを変更することができるのです。

「AIオートリフレームによるレンダリング」にチェックを入れると、いい感じに切り出してくれる

しかもこれは編集作業として行うのではなく、レンダリングする際に、レンダリングオプションで「AIオートリフレームによるレンダリング」にチェックを入れるだけ。ものすごく簡単にできてしまうのです。

編集作業ではなく、すべてAIにお任せだからとっても楽である一方、AIが間違った判断をしてしまうことがあり、ここについては変更ができないのがネック。どうしても変更したい場合は、あらかじめ編集中のデータでトリミングを変更しておくとよさそうです。

テンポの検出やビートの検出にも対応

そのほかAIではないものの、音楽的に見てユニークな機能が搭載されています。それがテンポの検出機能とビートの検出機能です。

曲を演奏したビデオを取り込んだ上で、テンポの検出やビートの検出を行うと、その曲をVEGASが解析してテンポを割り出してくれたり、ビートを捉えてマーカーを打っていくことが可能となっています。

オーディオに対し、テンポ検出やビート検出が可能となっている

こうした機能をユーザーがどこまで求めるかは微妙ではありますが、場合によっては便利に使えそうです。

たとえばテンポの検出の場合、テンポを検出するだけでなく、VEGASのプロジェクトテンポとして設定することや、タイムルーラーを小節・拍にしたり、メトロノームを同時に鳴らすといったこともできるようになっています。そうした点でも、まだにDAWっぽい感じではありますが、気になる点もいくつかありました。

検出されたビートにマーカーが入りスライスされた形になる

たとえばもともとクリックのない非同期の曲であっても、1曲通して一定のテンポとしてとらえられるので、こうした曲に使うのは難しいという点、またビデオが1曲分をきれいにトリミングしておかないと、うまく検出することができなくなってしまう点……など。あまり過剰な期待はしないほうがいいかもしれません。

ビート検出のほうはスレッショルドを設定して、スライスしてくれるのですが、それを使って編集を行うということはあまり多くはなさそうなので、いい使い方が思いついたら使ってみる……といった感じかもしれませんね。

10月11日から22日間、53%オフ、38%オフを実現するクーポン配布中

そんなVEGAS Pro 22は冒頭でも紹介した通り、ビデオ編集ソフト本体のみのVEGAS Pro 22と、SOUND FORGE ProやACID Pro、各種プラグインなどもセットとなったVEGAS Pro Suite 22がセットになったものの2種類となっています。もちろん、VEGASもSOUND FORGEもACIDも日本語版です。

もともとの価格も安いですが、以下のクーポンを利用することで10月11日~22日の期間、さらにグッと安くなるので、気になる方はぜひこの機会に入手してみてはいかがでしょうか?

DTMステーション特別割引情報
VEGAS Pro 22 クーポンコード: DTM-20241001
価格:29,800円→13,800円 (16,000円オフ)
有効期限 : 2024年10月22日(金)まで
利用方法 : 以下のページから商品をカートに入れた後に、クーポンコードを入力してください。
販売ページ : ソースネクストVEGAS Pro 22ダウンロード版

VEGAS Pro Suite 22 クーポンコード: DTM-20241002
価格:38,500円→23,800円 (15,000円オフ)
有効期限 : 2022年10月22日(金)まで
利用方法 : 以下のページから商品をカートに入れた後に、クーポンコードを入力してください。
販売ページ : ソースネクストVEGAS Pro Suite 22ダウンロード版

利用方法 : 上記のページから商品をカートに入れた後に、クーポンコードを入力してください。「ご注文の確認に進む」を押したタイミングで割引が反映されます。

【関連情報】
VEGAS Pro 22製品情報
VEGAS Pro Suite 22製品情報

【価格チェック&購入】
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