大型アップデートとなるKOMPLETE 15が発表!最大32種類のプラグイン追加、大規模刷新のKONTAKT 8の登場も大きな目玉

Native InstrumentsからKOMPLETEの最新バージョンKOMPLETE 15が発表されました。発売は9月23日ですが、本日9月2日より予約販売がスタートしています。今回のKOMPLETE 15ではCollector’sEdtionの場合、最上位版を含む32もの製品(Ultimateでも31製品/Standardは19製品)が新たに追加される大型アップデートとなっています。またKOMPLETE 15と同時発表となった新製品、シネマティック・ギター・ライブラリー『Kithara』はCollector’s Editionにのみ収録されます。そしてKONTAKTも新バージョンKONTAKT 8となります。これはChordsPhrasesという新機能や新旧ライブラリを相互接続するレイヤー機能が追加されたことで、従来のライブラリでも、さらに幅広い表現ができるなど、画期的な機能向上になっています。またKOMPLETE 15 SelectはBeats、Electronic、Bandの3つにジャンル分けされ、予算を抑えつつも自分が使いたいジャンルの音源やプラグインを使えるようになっています。

もしKOMPLETE 13以前のユーザーで8月1日から9月22日までの間にKOMPLETE 14を買ってしまったばかりだ、という方は、KOMPLETE 15へ無償アップグレードできるグレースピリオド施策も行われています。実はこの仕組みを使うことで、これから楽器店に在庫として残っているKOMPLETE 14 Standard以上の半額Update/Upgrade在庫を買うと、KOMPLETE 15を激安で入手できる裏ワザもあるのです。一方、新規にKOMPLETE 15を購入する場合、Kontrol S mk3とのセット購入で、KOMPLETE 15が半額で買え、Neutron 4も無料でもらえるというワザもあるのです。そんなお得な購入方法も含め、KOMPLETE 15の概要を紹介していきたいと思います。

※2024.9.12追記
プリセールスでの予約販売特典としてNeutron 4に加え、本日掲載の記事「ゴールとなる周波数に向けてサチュレーションを掛けるiZotopeの画期的新製品、Plasma誕生」で取り上げたiZotopeおPlasmaがもらえる形となりました。詳細について記事最後のところにコラムで追加しましたので、御覧ください。

Native Instruments KOMPLETEの最新バージョンKOMPLETE 15が登場

プロ、アマチュア問わず、多くの人が愛用するKOMPLETE

KOMPLETEは、発売されてから20年以上の歴史を持つ、Native Instrumentsの音源やプラグインが多数収録されたバンドル製品。まさにプロ御用達のプラグイン集であるし、プロに限らずDTMユーザーのデファクト・スタンダードのプラグインといって過言ではない製品です。

数々のプラグインがセットとなった定番中の定番、KOMPLETE

Native Instrumentsのこれまでの長い歴史の中で開発してきた、数多くのソフトウェア音源、エフェクトなどがセットになっているもので、これを持っておけば、一通りのものは揃うという持っておいて全体に損のないプラグインのセットです。

もちろんDTM初心者にとっても、定番になっている音源や即戦力で使えるエフェクト、サンプルライブラリーを使うことで、、簡単に音楽表現の幅を広げることが可能なため、ステップアップのための重要な製品でもあるのです。

KOMPLETE SELECTにBeats、Electronic、Bandの3ラインナップが登場

そのKOMPLETEは収録されているプラグインのラインナップによって上から

KOMPLETE 15 Collector’s Edition
KOMPLETE 15 Ultimate
KOMPLETE 15 Standard
KOMPLETE 15 Select

と大きく4つの製品に分かれているのですが、今回のKOMPLETE 15のラインナップでは、従来のKOPMPLETEのから一つ大きな変更がありました。それはエントリー版のKOMPLETE SELECTが、Beats、Electronic、Bandという3つのタイプで展開されるようになった、という点です。収録製品の違いは以下の通り。

通常版のKOMPLETE STANDARDをはじめ、最上位のKOMPLETE ULTIMATE、そしてほぼ全部入りのKOMPLETE ULTIMATE Collector’s Editionは、今まで通りのラインナップ。ちなみにKOMPLETE ULTIMATE Collector’s Editionの容量は、約1.6TBとかなり大容量になっています。追加された音源など、収録内容は以下の通りになっています。



STANDARD以上からは、iZotopeのVocalSynth 2が収録されており、特にTrashはこれまでどのバンドルにも収録されていなかった製品となっています。そして新規購入の価格は、SELECTは各ラインナップ15,300円、STANDARDは92,500円、ULTIMATは185,100円、Collector’s Editionは277,800円となっています。今の予約販売のタイミングだからこそ、お得にKOMPLETE 15をゲットできる方法もあるので、それについては後述しますね。

※2024.9.4追記
初出時、上記の収録ソフト一覧において、KOMPLETE 15 Standardの中でReaktor 6が抜けていたことが判明しました。正しくはReaktor 6を含む形になっています。お詫びして訂正いたします。また、NI-Japan側のサイトでも同じく修正されております。

新しくバンドルされる音源は、最大32種類

さて、アップデート内容を見ていきましょう。前述の通り、各ラインナップに新たな音源が追加されており、KONTAKT 8も登場したので、これらの概要を紹介します。

まずはALICIA’S Electric Keysから。これはAlicia Keys本人が所有しているコレクションのCP-70をサンプリングした音源で、もともとリリースされていた人気の高い音源ALICIA’S KEYSに新たにCP-70バージョンが追加されました。

CP-70をサンプリングしたALICIA’S Electric Keys

またElectric Keysに1967年製のローズをサンプリングしたDIAMONDと70年代前半のローズをサンプリングしたPHONENIXが新たに追加されました。エレピ系だと、これまでKOMPLETEにはVINTAGE ELECTRIC KEYSという製品がバンドルされており、置き換わるわけではないですが、これらより最先端の技術で収録された音源となっています。

続いて、Utopiaは、トランスやEDM系に特化したバッキバキの音色ときれいなシンセが収録されたKONTAKT音源。優れたサウンドクオリティを使いやすいパッケージにまとめた音源であるPlay Series音源であるため、初心者でも簡単にカッコいいサウンドを鳴らすことができますよ。これまではEDM系だとMASSIVE、MASSIVE Xとこれらの拡張音源のExpansionsを使うのがメインでしたが、Utopiaの登場により選択肢の幅が広がりました。

Glaze 2は、HIPHOPやTRAPで多様される声のチョップなど、ボイスに特化した音源となっています。Ne-Yo、Ariana Grande、Will Smith、Dr Dreのサウンドを手がけるエンジニア、Curtis ‘Sauce’ WilsonとRochad Holidayとのコラボによって作成された音源となっており、まさに本家本元のサウンドが特徴です。ほかにもR&B系のBouquet、HIPHOPのビートに特化したRudimentsなども追加されています。

またアコーステック系には、Session GuitaristシリーズのAcoustic Sunburst Deluxeというアコギ音源、Session BassistシリーズのUpright Bassも追加されています。

Acoustic Sunburst DeluxeやUpright Bassも新たに追加されている

Action Woodwinds、Valves Proといったオーケストラ系の音源も新たに登場しています。

Collector’s Editionには、Action Woodwinds、Valves Proといった音源も追加されている

ほかにも、さまざまな音源がKOMPLETEに新しくバンドルされているので、ぜひ公式ページからも確認してみてください。

大きく機能向上したKONTAKT 8

前回のKOMPLET 14は、アップデート内容が少なく、物足りなさを感じた方も多かったと思いますが、今回はCollector’sEdtionで32種類のプラグインが追加されるなど、非常に大規模なアップデートとなっています。

しかし、その中での最大の目玉といってもいいのがKONTAKTのバージョンアップです。今回、KONTAKT 8になって、ToolsというChordsとPhrasesの2つのツールが追加されました。これらは音源ライブラリの前に差し込むツールとなっており、コードを生成したり、フレーズを作り上げたりしてくれる、使いやすい機能が新搭載されているのです。

より強力になったKONTAKT 8は、STANDARD以上にバンドルされている

もちろん、これまでのKONTAKTライブラリをそのまま読み込めるわけですが、このToolsの追加によって、従来のライブラリも大きく機能・性能向上することになり、これだけでも入手する価値が大きくあるわけです。

また、そのほかにもパフォーマンスエフェクトのLeap、新ライブラリのConfluxなどKONTAKT 8ならではの音源も登場しています。

パフォーマンスエフェクトのLeap

KOMPLETE 15 Collector’s Edtion限定収録の新音源、Kithara

今回のNative Instrumentsからの発表によると、KONTAKT 8が登場したのに加え、もう一つまったくの新音源が登場しています。それが、シネマティック・ギター・ライブラリーのKitharaというもの。

KOMPLETE 15と同時発表となった新音源、Kithara

細部まで丹念に録音された世界中のギターを再創造するKitharaは生のオーガニックなトーンとモダンな可能性を融合。最大4つの異なるインストゥルメントを同時にシェイプ&レイヤーして、没入感のある進化したサウンドスケープを実現しています。

KitharaはKOMPLETE 15シリーズの中ではCollecton’s Edtionのみで収録されている

今回のKOMPLETE 15 UltimateもKOMPLETE 14と比較の比較でみると、31製品が追加されている大型アップデートとなっていますが、このCollector’s Edtionの場合、このKitharaや前述のValves ProやCHOIR: OMNIAなど、これにしか収録されていない最上位版製品がいろいろあるので、ぜひしっかりチェックしてみてください。ちなみにCHOIR: OMNIAの動画がこちらです。

グレースピリオドを活用してお得にKOMPLETE 15をゲットしよう

さて、最後にお得な購入方法について紹介していきましょう。まずは、KOMPLETE 13以前のバージョンを持っている方向けの情報から。KOMPLETE 13以前のバージョンを持っていれば、前述した通り、この予約販売期間であるPreSales中にKOMPLETE 14 UpdateもしくはUpgradeを購入すれば、KOMPLETE 15をゲットすることが可能です。このグレースピリオド対象期間は9月22日までとなっているので、ご注意ください。

また世界で最も安く買える方法として、Rock oNなどの日本国内販売店に残っているSummer of SoundのキャンペーンのKOMPLETE 14(Standard以上)の半額Update/Upgrade在庫を買えば、これにもグレースピリオドが適応され、かなり安くKOMPLETE 15をゲットすることができます。

Kontrol S mk3とのセット購入ならKOMPLET 15 STANDARDまたはULTIMATEが半額で購入可能

一方新規ユーザーの場合は、Kontrol S mk3とのセット購入であれば、KOMPLET 15 STANDARDまたはULTIMATEが半額で購入することができます。もし、Kontrol S mk3がいらないという方は、同じくRock oNなどの日本国内販売店に残っているKOMPLETE 14の半額新規在庫とKOMPLET 15のUpdateをそれぞれ購入することで、通常新規で購入するよりも安くKOMPLET 15をゲットすることが可能です。

プリセールスの期間中にKOMPlETE 15を買うとiZotopeのNeutron 4がもらえる

ちなみに特典として、PreSales期間中にKOMPLET 15の各種ラインナップを予約すると、iZotope Neutron 4 (4万円相当)が無償でもらえるキャンペーンも行われています。このキャンペーンは、KOMPLETE 14 UpdateもしくはUpgradeを購入して、グレースピリオドでKOMPLETE 15をゲットした方は対象外です。

注意点としては、グレースピリオドの対象は、KOMPLET 14 UpdateもしくはUpgradeのみということ。そしてSelectおよびEDU関連製品、新規版はすべて対象外で、Standard以上のグレードが対象。そして、9月22日までにちゃんとNative Accessへ製品登録を行うようにしてくださいね。

プリセールス特典としてNeutron 4に加え、Plasmaも。NI直販サイトは対象外なので要注意!

9月23日 21:59までに日本国内でKOMPLETE 15 Standard以上(新規/UPG/UPD含む)を予約したすべての方にiZotope Neutron 4に加え、9月12日に発表された新製品、Plasmaもプレゼントされることが発表されました。

ただし、確実にNeutron 4およびPlasmaをもらうには、重要なポイントがあります。それはメーカー直販サイト(native-instruments.com)での購入、またPlugin Boutiqueをはじめとする海外販売サイトでの予約は対象外となります。予約先の店舗が特典対象かを確認するようにしてください。記事最後にあるMIオンラインストアもしくはNI正規国内販売店のみが対象ですので、十分ご注意ください。

以上、KOMPLETE 15の概要を紹介しました。今回はなかなか大きなアップデートとなっており、特にKONTAKT 8のバージョンアップにより、従来のライブラリでも表現の幅が広がったのは嬉しいところですね。またSELECTに3つのラインナップが登場したことにより、これから音楽を始めようと考えてる方にとっても、導入しやすくなりました。ぜひ、このPreSales期間をうまく活用して、お得にKOMPLETE 15をゲットしてみてはいかがでしょうか?

【製品情報】

KOMPLETE 15プリセールス情報

KOMPLETE 15 SELECT製品情報
KOMPLETE 15 STANDARD製品情報
KOMPLETE  15 ULTIMATE製品情報
KOMPLETE 15 Collector’s Edition製品情報

【価格チェック&購入】

◎MIオンラインストア ⇒ KOMPLETE 15 STANDARD DL
◎MIオンラインストア ⇒ KOMPLETE 15 STANDARD Upgrade for KSelect
◎MIオンラインストア ⇒ KOMPLETE 15 STANDARD Update DL
ーーー
◎MIオンラインストア ⇒ KOMPLETE 15 ULTIMATE DL
◎MIオンラインストア ⇒ KOMPLETE 15 ULTIMATE Upgrade for KSelect
◎MIオンラインストア ⇒ KOMPLETE 15 ULTIMATE Update DL
◎MIオンラインストア ⇒ KOMPLETE 15 ULTIMATE Upgrade for KOMPLETE STANDARD DL
ーーー
◎MIオンラインストア ⇒ KOMPLETE 15 Collector’s Edition DL
◎MIオンラインストア ⇒ KOMPLETE 15 Collectors Edition Update DL
◎MIオンラインストア ⇒ KOMPLETE 15 Collectors Edition Upgrade for KOMPLETE STANDARD DL
◎MIオンラインストア ⇒ KOMPLETE 15 Collectors Edition Upgrade for KOMPLETE ULTIMATE DL
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(Kontrol S MK3シリーズとのセット販売)
◎MIオンラインストア ⇒ Kontrol S88 MK3+KOMPLETE 15 STANDARD Upgrade for S-Series MK3
◎MIオンラインストア ⇒ Kontrol S88 MK3+KOMPLETE 15 ULTIMATE Upgrade for S-Series MK3

Commentsこの記事についたコメント

5件のコメント
  • Who Killed The ABSYNTH ?

    いつも楽しみに見ています。
    KOMPLETE Standardのユーザでアップデートをと思っていたところ、
    タイムリーな記事で隅々まで拝見していて、
    これまでとReakter 6の扱いが異なるように感じました。
    ULTIMATEにはincluded productsのSynthesizersの項目にReakter 6がありますが、
    Standardには記載がありません・・・
    ni-japanのStandardのページでも、
    ”Reaktor 6、Massive、FM8、Monarkなどの人気製品も多数収録”とありますが、
    収録製品一覧にはReaktor 6の記載はありません。(ULTIMATEには記載があります)
    Absynthディスコンの件で気にしすぎかもしれませんが、
    StandardにもReakter 6が収録されているかご存じでしたら教えてください。

    2024年9月3日 1:10 AM
  • 藤本 健

    Who Killed The ABSYNTH ?さん

    コメントありがとうございます。
    Reaktorの件、完全に見落としてました。確かにおっしゃる通りですね。
    実は私もまだ実物をインストールしているわけではなく、本当に入ってないのか、実は普通にあるのか確認できていない状況です。とりあえずNI側に質問投げてみるので、返事があり次第、記載しますね。

    2024年9月3日 8:26 PM
  • 藤本 健

    Who Killed The ABSYNTH ?さん

    まだNIから回答返っては来てないですが、元資料を見てみたところ、StandardにもReaktor 6ちゃんと入っているようです。おそらく記事に乗せた資料にミスがあったようです。

    2024年9月3日 9:43 PM
  • Who Killed The ABSYNTH ?

    御確認ありがとうございます。
    安心しました。
    これからも為になるニュースを楽しみにしています。

    2024年9月3日 11:41 PM
  • 平井 克弥

    いつも楽しく拝見しています。ありがとうございます。
    ところで、現在KOMPLETE14でKONTAKT7を使っているのですが、以前のバージョンで自分が作ったライブラリを読み込みたいと思っていまして、どうやったら良いかわからないままで居ます。
    今回の記事で
    「もちろん、これまでのKONTAKTライブラリをそのまま読み込めるわけですが、」
    とありますが、これは私がやりたいと思ってることができる。ということでしょうか?
    出来るとしたら、
    どのようにすれば良いのか教えていただけないでしょうか。

    2024年9月4日 9:56 PM

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