以前、DTMステーションでも何度か紹介したことのあった大阪の音系同人イベントの「音けっと」が2019年12月以来、4年1カ月ぶりに開催されます。東京で春と秋に開催されているM3のような音系イベントを関西でもできないだろうか……と模索していた底辺亭底辺(@teihenteiteihen)さんが主催する形で2018年6月にスタートさせた「音けっと」。ちょうどM3と間を縫う形で夏と冬に大阪で開催させる形で行われ、2019年冬に第4回まで順調に行われてきたのですが、その後、コロナ禍に入って中止を余儀なくされる状況になったのです。
そこから4年が経過してしまいましたが、ようやくコロナも収まってきたということで、再始動する形となり、2024年1月24日に第5回目となる「音けっと」がこれまでと同様、大阪なんば駅の真上にある、難波御堂筋ホールで開催されることになったのです。すでに主催者である底辺さんからも告知されているので、一般参加を予定している方も多いと思います。またすでに参加サークルの申し込みもスタートしており、関西の方々を中心に関東、さらには全国からのサークル参加者が続々と決まってきているようです。音けっとのサイトを見ると、12月18日時点ですでに95のサークルの名前が発表されているので、残り35枠程度となってきているようです。先日、その底辺亭底辺さんとオンラインミーティングの形で、このタイミングで復活させた経緯やこれまでとの違いなど、いろいろと伺ったので、音けっととは何かも含め、改めて紹介してみましょう。
2024年1月24日、大阪なんばで「音けっと」が開催されることが決定
音けっとについては以前「音楽・音声同人イベント「音けっとin大阪なんば」が6月3日に開催決定。150ブース規模でサークル募集中。DTMステーションCreativeも参戦!」、「関西での音楽・音声同人イベント、「音けっと in 大阪なんば」の第2回が12月2日に開催。DTMステーションCreativeも参戦」、「盛り上がる音楽の同人即売会。東京のM3に続き、6月23日、第3回目となる『音けっと in 大阪なんば』が開催」といった記事で紹介したこともありましたし、記事にもあるとおり、私、藤本健と作曲家の多田彰文さんで運営しているレーベル「DTMステーションCreative」としても3回ほど参加していました。
第3回目の音けっとの会場の様子。約150のサークルが参加し、多くに来場者が集まった
まさにM3のミニ版というイメージですが、M3自体をご存じない方も少なくないと思います。これについても「1万人超がCDを買い急ぐ、音系・同人展示即売会M3の威力」や「実はCDが売れてないのはメジャーだけ!? 万単位の人が押し寄せ、CDを買い漁る、音系・メディアミックス同人即売会[M3]」といった記事で紹介しているので、ぜひそちらもご覧いただきたいのですが、一言でいうと「コミケの音版」といったところでしょうか…。さまざまな音楽クリエイターがサークル(個人であってもサークルという)として出店し、そこに多くの音楽ファンが集まってCDなどを買いに来る…という同人即売会のイベントですね。
同人……というと、すごく狭い世界のイメージを持つ方も多いと思いますが、実際に参加してみると著名なプロミュージシャンも結構出ていて驚きます。やはりYouTubeやニコニコ動画などネットで活躍されているミュージシャン、ボカロPさんなども多く、そうした方とリアルに会ってコミュニケーションできるという、なかなか貴重な機会でもあります。
その「音けっと」の第5回が来年1月21日に開催されるのですが、概要は以下のとおり。
2024年1月21日 12:00~17:00 (サークル入場11:00~)
【開催場所】
大阪市中央区難波4-2-1 難波御堂筋ビルディング
難波御堂筋ホール 7階
【参加費】
一般入場:1,000円
サークル参加:5,000円
パトロン参加:3,0000円
【サークル募集数】
130ブース
【サークル応募方法】
音けっと問い合わせフォームから応募
【一般参加方法】
当日現地に来場の上、一般入場料1,000円を支払う
さて、その主催者である底辺さんにインタビューしてみました。
音けっと主催者、底辺亭底辺さんインタビュー
--音けっと、だいぶ久しぶりの開催になりますね。
底辺:はい、ずっと復活の機会を伺っていましたが、3年以上が経過したので自粛期間としては区切りがついたかなと思い開催することにしました。私自身歴史の事例を調べるのがすきなんですが、幕末に大流行したコレラも3年で区切りがついていたので、今回もそのくらいだろうと当初から思っていて、ようやくその時が来た…という感じです。
--改めて、音けっととはどういうものなのか紹介してもらえますか?
底辺:あくまでもM3リスペクトというスタンスで音けっとは開催しています。そのためM3が開催される春と秋は避けて夏と冬としているのですが、あまりかしこまったイベントではなく、比較的ゆるいのが音けっとの特徴でもあるので、ぜひ気軽に参加していただけたらと思っています。
以前の音けっとでは数多くのサークルが出展していた
--今回、久しぶりの開催となることを告知して、みなさんの反応はいかがでしたか?
底辺:もうみなさん、音けっとの存在など覚えてないだろうな……と思いながら9月の頭にX(Twitter)で告知をしました。そうしたら、みなさんとっても好意的にとらえていただき「再開してくれてありがとう」といった声をたくさんいただき、本当に嬉しかったです。
--X以外での告知って何かされているのですか?
底辺:特段おこなっていないのですが、時間があるときサンドイッチマンとして梅田、なんば近辺を歩いています。
--サンドイッチマンって、告知効果あるんですか!?周りから声かけられたりするのでしょうか?
底辺:きっと、そんなにないとは思いますが、私が被り物が好きなので(笑)。まあ、声を掛けられるってことはないですね。みなさん気持ち悪そうにこちらをチラチラみています(汗)。でも音楽系の人にはぜひ知ってもらいたいという思いから、ライブハウスに来ている人などにこちらから声をかけたりはしますが、「え?」って顔をされちゃいますね(汗)。この辺は地道にやっていければと思っています。
サンドイッチマンとして大阪梅田、なんば周辺で音けっとの宣伝活動をしている底辺さん
--M3やコミケなどと比較して、音けっとならでは、ということはありますか?
底辺:実は私、コミケには参加したことがないので、あまり状況を分かっていませんが、なるべく気軽に参加してもらえるよう、ゆるくやっています。少し特徴的なこととしては、配信ブースを設けて会場から生配信を行っていることと、マイクパフォーマンスというものを行いることでしょうか。マイクパフォーマンスは、サークル参加いただいている方々に順番にマイクを渡して、会場全体に館内放送される形でパフォーマンスしてもらったり、宣伝してもらったりしています。今回も行っていく予定なので、ぜひうまく活用いただければと思っています。
筆者も音けっとのマイクパフォーマンスにてDTMステーションCreativeに関する宣伝を行った
--サークル参加のほう、すでに結構埋まっているようですが、エントリーにおいて注意すべき点などありますか?
底辺:特に難しいことはなく、ここもゆるくやっています。サークル名、代表者名(ペンネーム可)、参加ジャンル、サークルサイトのURL、来場者様に対する一言PR、配信希望の有無、マイクパフォーマンス希望の有無を記載する形で、フォームから応募いただくだけです。参加費は5,000円でイベント当日の参加者点呼のときにお支払いいただく形なので、とくに事前にお支払いいただくものでもありません。1サークルのスペースは長机の半分となっており、椅子は1つです。2ブース申し込みで長机を丸々使用いただくことも可能で、2ブース申し込みサークル様には椅子を三脚提供いたします。いずれにせよ、残り枠がわずかになってきているので、お早目に申し込みいただければと思います。
--以前、ABILITYやSinger Song Writerを開発するインターネットや、プラグインメーカーであるDOTEC-AUDIOなどの企業が参加していたこともありましたが、今回はいかがですか?
底辺:はい、企業参加もサークル参加と同等で、とくに区分けはしていませんし、参加費用も同様です。ぜひ、いろいろな企業さんにも参加いただければと思っています。
--最後に一般参加を検討しているみなさんに対してももコメントをいただけますか?
底辺:音けっとは、アーティストと直で会える貴重な場だと思います。ライブハウスで演奏を見るのとはまた異なる、音楽スイッチの入っていない状態で話ができる数少ない場だと思います。またボカロ系の方などは、ライブをすることもあまりないので、そうした方々と直接会える機会は少ないので、そういう意味でも貴重な場だと考えています。ぜひ、お時間あれば遊びにいらしていただければと思います。
--ありがとうございました。
【関連情報】
音けっとページ
音けっと第5回情報
音けっと第5回 サークル参加虫込みフォーム
X(Twitter):@otoketto