1月下旬、実売価格55,000円前後で発売されるKORGの4音ポリのアナログシンセ、minilogue
minilogueとはどんなシンセなのか、まずは以下のビデオをご覧になると、だいたいの雰囲気がわかるかと思います。
37キーのスリム鍵盤で、横幅が50cmということから、だいたいの大きさが想像できると思いますが、基本的にアルミボディーで、リアパネルには木も使われているなど、スタイリッシュでカッコイイんですよね。電源はACアダプタを使って動かすようになっています。
シンセサイザの構成としてはVCO×2、VCF、EG×2、VCA、LFO。オシレーターの倍音を形成するminilogue独自のウェーブ・シェイプにクロス・モジュレーション、オシレーター・シンク、リング・モジュレーターといったものがあるので、単にVCOが2つあってミックスするだけではない面白さもあります。
比較的シンプルな構成のシンセサイザなだけに、実際に電源を入れれば、すぐに音作りができる分かりやすさです。2つのVCOはノコギリ波、三角波、矩形波から選択できるようになっており、そのシェイプを動かすことで、結構音も気持ちよく変化していきます。そして、VCFのCUTOFFとRESONANCEを動かせば、ドラスティックに音色も変わっていきますよ。
最近は、アナログモデリングのシンセサイザがたくさんありますが「やっぱり、アナログのサウンドは違うな~!」っていうのをすぐに実感できますね。意味不明な「新しいビンテージ」っていう言葉がなんとなく分かるような気がしてきます。また、デジタルシンセと違って、メニュー操作などがまったくなく、基本的にツマミやスイッチを動かすだけ、というシンプルさも使いやすいところですね。
そのシンセサイザの構成を示すブロックダイアグラムがあるので、ここに掲載しておきますね。それぞれのパラメータの詳細の解説は省きますが、シンセ好きな方なら、これを見ればだいたい分かるのではないでしょうか。その中で、「何これ?」と目立つのはAUDIO INPUTを持っていること。上記ブロックダイアグラムを見ると、VCFの手前に入ってきているから、ボーカルや外部楽器の音に対して、フィルタをかけたり、VCAでエンベロープ調整できるので、かなり面白いですよ。
さらに、このminilogueを使って、すぐにスゴイ!と感激できるのは、小さいけれど有機ELディスプレイによるオシロスコープが搭載されていること。まさに、出ている音を波形でリアルタイムで確認できるというのは、楽しいですね。自分で大きなオシロスコープを買って接続するのもいいですが、結構調整が面倒なのに対し、これは見たいところだけが即見えるから便利。パラメータを動かせば、音とともにオシロスコープも一緒に変化していきます。
また4音ポリのシンセではあるけれど、モード設定によって、ポリフォニックにしたり、ユニゾンにしたり、デュオにしたり…と計8つのモード選択ができるようになっています。ARPを選択すれば、弾いたコードをアルペジオ演奏してくれたりもしますよ。
アナログシンセなので、1つ1つのパラメータをいじって音色を作っていくのが基本ではありますが、もちろんこれは「新しいビンテージ」。ちゃんとパラメータを記録できるし、プリセットも数多く用意されてます。オシロスコープの右にあるPROGRAMというノブを回していけば100種類のプリセットを即時に呼び出せるほか、100種類のユーザープログラムも保存できるようになっています。まず、このプリセットを呼び出して、その後、自分でフィルタなどをいじってみればいいわけです。
では、こうした内蔵シーケンサや外部シーケンサなどを使用せず、PCのDAWから直接minilogueを制御するには、どうしたらいいんでしょうか?
WindowsでもMacでも、USBケーブルを使ってminilogueと接続すると、ドライバも不要で認識されます。この状態で、DAWを起動し、minilogueの鍵盤を弾けば、MIDI信号がDAWへと入ってくるからリアルタイムレコーディングでもステップレコーディングでも簡単にすることができますね。
また実際に試してみて分かったのはノート信号のレコーディング、再生ができ、ピッチベンド情報なども録音できるのはもちろんなんですが、PROGRAMのツマミを動かせばプログラムチェンジ信号を送って、音色を切り替えを記録させることも可能です。
minilogueの各パラメータの動作もすべて記録し、再現することができる
さらに、CUTOFFやRESONANCEを動かせば、それらもコントロールチェンジ信号として記録できるし、EGやLFOのパラメータなども記録することができるんです。細かくすべてを調べてはいませんが、おそらくすべてのパラメータががコントロールチェンジの番号割り振られているようなので、何も考えなくても、minilogueの操作すべてをDAWで簡単に記録し、またそれを再現することができるみたいですね。
これがアナログシンセでできてしまうって、画期的ですよ!まさに「新しいビンテージ」ですよ、これ。まだ、ちょっと触っただけですが、これが55,000円っていうのは、驚きです。
で、この発売前のminilogueを1月26日の21時から予定しているニコニコ生放送「DTMステーションPlus! 第47回」において、お披露目したいと思います。実際に触りながら、どんな音なのかをじっくりお聞かせしようという企画です。
1月26日のニコニコ生放送DTMステーションPlus!でKORG minilogueを特集します
普段このDTMステーションPlus!は私と作曲家の多田彰文さんでお送りしておりますが、今回はゲストにminilogueの開発者であるKORGの高橋達也さんをお招きして、このシンセの設計について詳しく伺います。さらにダブルゲストとして、シンガーソングライター/サウンドクリエイターのAZUMA HITOMIさんもお招きします。AZUMA HITOMIさんは、logic使いの宅録女子として、サンレコなどにも取り上げられているアーティスト。minilogueの演奏してもらいながら、その魅力を語ってもらう予定です。
AZUMA HITOMIさんをDTMステーションPlus!のゲストにお招きします
「ニコニコ生放送なんて見たことない」という人も、ぜひこの機会にご覧いただければと思います。視聴するためには無料の会員登録が必要となりますが、番組スタート30分前までに「タイムシフト予約」をしておけば、番組終了後1週間に何度でも録画視聴が可能になりますので、「スケジュールが合わない」という方もぜひどうぞ!
【製品情報】
KORG minilogue製品情報
【ニコニコ生放送】
1月26日 21:00~22:30
DTMステーションPlus! 第47回
http://live.nicovideo.jp/watch/lv247801180
【価格チェック】
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