バンドをやってる人、DTMで音楽制作している人って、カラオケによく行く人と絶対行かない人に二分されると思いませんか?私はというと後者。「自分はボーカリストじゃないし…」とか、「下手な歌、好きでもない演歌とか聴きたくもないし…」なんて思いがどこかにあるんですかね。誘われても行きません。確かに昔サラリーマン時代、上司に無理やり付き合わされて……というのはありましたが、ホントに嫌でしたよ。
でも、カラオケでギターやベースなど、楽器の演奏ができる、となったらちょっと話も変わってきますよね。業務用カラオケ“JOYSOUND”を展開する株式会社エクシングの業務カラオケの新機種「JOYSOUND f1」と専用のオプション機器として、ギターやベースのエフェクト機能を搭載した「サウンドエフェクター(GB-1)」をリリースし、各カラオケ店への導入が始まりました。先日、JOYSOUND f1の企画担当者に話を聞くとともに、実際の店舗でちょっと使わせてもらったので、どんなことができるのかを紹介してみたいと思います。
私自身、カラオケの世界って、まったくといっていいほど知らないのですが、先日、たまたまボカロPさんたちの飲み会に参加しているときに、“JOYSOUND f1”という新機種が発表されたことを知りました。そう、そのメンバーの中にエクシングの方がいたからなのですが、とても面白そうだったので、その場でJOYSOUND f1担当者に取材させて欲しい!って申し込んだのです。
後日お会いできたのが、JOYSOUND f1の企画担当者である商品企画グループ係長の村瀬範彦さん。面白いことに村瀬さんもDJをやったり、DTMで曲を作ったりしていたけれど、とくにカラオケ大好きというわけではなく、たまたまあるキッカケでこの会社に入社したんだとか……。
新たにリリースされた最新カラオケ機器「JOYSOUND f1」
「もともと楽器で何かサービスをしたい、って漠然と思っていましたが、やるならオモチャ的なものではなくプロでも通じる本格的な音にしなくては……と考えていたのです。そんな中、技術的にも市場的にも楽器の演奏ができる状況が整ってきたので、今回企画してみました」と村瀬さん。
カラオケの基本機能である音質についても、ローランドの最先端技術「Super NATURAL」をカラオケ業界で初めて採用。Super NATURALについては、ここでは特に解説しませんが、最近の音源に続々と採用されている技術ですね。さらにアーティストがCD制作において使用する世界的にも認知度の高い高音質な波形を搭載しているという、独自開発の新音源「JOYSOUND Phoenix」も搭載している。サンプリング波形の追加や機能的なバージョンアップも可能とのことで、かなり強力な機器になっているようですね。
JOYSOUND f1にはとにかく豊富な機能が搭載されている。これはメニューのごく一部
そうして誕生したのが、今回の新機種、JOYSOUND f1だったのです。カラオケの機器ってこれまでずいぶんと進化してきていたんですね。機能、性能を説明してもらったのですが、選曲機能はもちろん動画機能、コミュニケーション機能、ゲーム機能……とあまりにも豊富すぎて消化しきれないほど。
12種類のエフェクトが使えるようになっている
そこに今回搭載されたのが「楽器エフェクト」機能です。実際、先日、“JOYSOUND f1”を使わせてもらいました。機種名は明かしてもらえませんでしたが、ここにはBOSSのギターエフェクトが搭載されているとのこと。“楽器エフェクト”のメニューを見てみると、パラメータまではいじることはできませんでしたが、HARDROCK、CRUNCH LEAD、CLEAN DELAY……と計12種類のマルチエフェクトが用意されていました。ボタン一発でエフェクトが選択できるというのはなかなか楽しそうです。また12種類のうち1つだけはBASSとなっており、コンプとEQの設定がされているのかな、ベースを持ち込んで使うこともできるようです。
「サウンドエフェクター(GB-1)」はギターやベースなどと接続する端子が2つ用意されている
では、どうやって接続するのか。このサウンドエフェクター、「GB-1」というモジュールにはシールドを接続する端子が2つ用意されているので、ここにつなげばいいのです。2つ入力はありますが、エフェクトは1系統です。自分でエフェクトを持ち込んだ場合は、内蔵エフェクトをOFFに設定すれば自由度は上がりますし、キーボードやドラムマシンを接続して使うこともできそうですね。ちなみに、JOYSOUND f1にはチューナー機能も搭載されています。
では、楽器を接続したら、どうするのか?ここには大きく3通りの楽しみ方があります。1つは「ギタナビ」という機能を使っての練習。ギタナビはギター用のカラオケともいうべきもので、1万曲以上の楽曲で使用することができ、その曲の中から選択するとギターパートのコード表示などが可能です。
ギタナビでは特定のパートの音量を下げることができる
そしてもうひとつは一般のカラオケに合わせて弾くこと。この場合は、特定のパートを小さくすることはできませんが、カラオケとして登録されているほぼすべての曲が利用できます。ですから、友達がマイクを持ってボーカルを、自分はギター……なんてこともできるし、場合によっては一人でカラオケルームに入って大音量で練習する……なんていう使い方もできそうです。
最大5人までのコラボができる、うたスキ動画
そして3つ目は、その演奏を動画付きでレコーディングするとともに、まったく知らない人たちとセッションしてしまう、という機能。セッションという言い方が正しいかは微妙ですが、「うたスキ動画」という機能で、レコーディングされた動画を最大5ユーザーまでコラボレーション可能となっているので、バーチャルバンドができてしまうというわけですね。
「以前からマイク端子に楽器を入力する人はいましたが、入力レベルなどの違いからキレイな音が出なかったり、機材を破損させてしまうという問題をおこすケースもありました。でもこれならいい音で、思う存分、演奏が楽しめると思います」と村瀬さん。
JOYSOUND f1がある近所の店舗に楽器を持って行ってみよう!
従来のカラオケとはまったく違う、プレイヤーのためのカラオケもなかなか面白そうで、カラオケ嫌いな私もちょっと行ってみたい気がします。ただし、JOYSOUND f1は登場したばかりなので、多くのカラオケルームへの導入も始まったばかり。まずは、“JOYSOUND”のWebページで「カラオケ店舗検索」から「“JOYSOUND f1“が使える店舗」を検索してみてください。楽器入力は“サウンドエフェクター”への接続も必要にとなるので、詳しくは各店舗への問い合わせてみてください。
※台湾のaniarc newsに翻訳記事掲載!
Ejiさんがこの記事を中国語に翻訳したものを台湾発二次元総合情報サイトのanirac newsに掲載してくれました!ありがとうございます。
「聽說去卡拉OK也可以彈吉他和錄音合奏耶?!JOYSOUND f1樂器演奏功能測試報告」