現在SteinbergのURシリーズ、UR-Cシリーズ、UR-RTシリーズ、AXRシリーズ、Cubaseシリーズを買うと、Invisible Limiterで有名な日本のベンチャー、A.O.M.のプラグイン4種類無料でもらえる「A.O.M. プラグインエフェクト プレゼントキャンペーン 2021」が実施中です。具体的に入手できるプラグインは、Invisible Limiterをよりシンプルに使いやすくしたInvisible Limiter Nano、楽器を選択することにより最適なコンプを掛けられるTau Compressor、シンプルで高品質なディレイSugar DelayとリバーブのSalt Reverbの4つ。
このキャンペーンでは、キャンペーンステッカーが貼られた対象製品を買って、その裏側に記載されているキャンペーンページへアクセスし、記載の「ユーザー名」「パスワード」を入力することで、プラグインを入手することができるというもの。キャンペーンステッカーが無くなり次第キャンペーン終了。無償でダウンロード可能な期間は9月30日までとなっています。これからDTMを始めようと思っている方、セカンドDAWを考えている方、オーディオインターフェイスのサブ機を導入しようと思っている方に向けて、ゲットできるA.O.M.プラグインの詳細や対象のSteinberg製品を紹介していきましょう。
「A.O.M. プラグインエフェクト プレゼントキャンペーン 2021」が実施中
今回のキャンペーンで対象となっている製品は、URシリーズ、UR-Cシリーズ、UR-RTシリーズ、AXRシリーズ、Cubaseシリーズ。それぞれを順に簡単に見ていきます。
まずURシリーズは、最近「DTM定番のオーディオインターフェイス、UR22mkIIが今も現役の理由。UR22Cとの併売は今後も続く」という記事でも紹介したUR22mkIIをはじめ、Steinbergの一番のエントリー機であるUR-12といった、USB接続タイプのオーディオインターフェイスがラインナップされています。特にUR22mkIIは、大ヒットロングセラー商品でもあり、初心者でも安心して購入できるオーディオインターフェイスで、持ち運び用としても優秀な機材。Lightning-USBカメラアダプタ経由でiPhoneやiPadと接続して利用もできる汎用性の高さも魅力です。
UR-Cシリーズは、USB Type-C接続に対応したオーディオインターフェイスで、32bit/192kHzに対応しているのが特徴。そのためダイナミックレンジは192dBで、小さな音まで確実に表現できる機材となっています。ラインナップは、UR22C、UR24C、UR44C、UR816Cのそれぞれ。「SteinbergがUSB Type-CモデルのオーディオインターフェイスUR22C、UR44C、UR816Cを発売。時代は32bit INTEGERに!」という記事でも紹介していますが、UR44CおよびUR816Cには、dspMix Fx Remoto BridgeというiPhoneやiPadから、UR44CまたはUR816CのDSP機能をリモートコントロールできる機能も付いています。また、DSP機能で利用できるチャンネルストリップやギターアンプシミュレーターが、UR22Cでも利用可能になっています。
UR-RTシリーズは、プロ御用達のビンテージ機材で知られるRupert Neve DesignsとSteinbergが手を組み生まれたオーディオインターフェイス。6IN/4OUTのオーディオインターフェイスUR-RT4と4IN/2OUTのオーディオインターフェイスUR-RT2の2機種展開となっています。こちらは「NEVE氏の設計思想を組み込んだオーディオインターフェイス、UR-RT2、UR-RT4がSteinbergから手頃価格で発売」という記事で紹介しています。NEVE氏が開発してきた著名な機材に搭載されてきた独自のトランスフォーマー=変圧器が搭載された、ユニークな製品です。
AXRシリーズのAXR4Uは、昨年発売された32bit/384kHz対応のUSB Type-C接続オーディオインターフェースのフラグシップモデル。Rupert Neve Designs社のトランスフォーマーとSILKプロセッシングを再現するVCMテクノロジーが採用されており、音楽的で空気感豊かなサウンドが実現されています。また、入出力は28in/24out。詳しくは、「USB接続も32bit/384kHzの時代へ! SteinbergがUSB Type-C接続オーディオIFのフラグシップ、AXR4Uを発表」をご覧ください。
Cubaseシリーズは、ご存知の通りド定番DAW。最新のCubase 11では、ステレオ感を調節できるプラグインImagerやマルチバンドコンプ/サチュレーター/ゲートプラグインのSquasher、標準装備のEQがFrequency2にバージョンアップしダイナミックEQが搭載され、メータープラグインSupervisionも付いています。また、Photoshopのような感じでレタッチ可能なソフトSpectraLayersの機能制限版SpectraLayers Oneがバンドルされたりと、どんどん便利に進化しています。Cubase11については、「Cubase Pro 11、Cubase Artist 11、Cubase Elements 11が誕生。Newプラグインの搭載、サンプラートラックの機能向上やグローバルトラックなどが追加に」をぜひご覧ください。今回のキャンペーンでは、有料版タイトルのCubase Pro 11、Cubase Artist 11、Cubase Elements 11が対象となっています。
さて、ここからは「A.O.M. プラグインエフェクト プレゼントキャンペーン 2021」でゲットできるA.O.M.プラグインを見ていきましょう。まずは、Invisible Limiter Nanoから。これはリミッター・マキシマイザープラグインで、マスタートラックにインサートして使うことで、楽曲全体の音圧を上げることのできるエフェクト。A.O.M.社の代表的なプラグインInvisible Limiterの簡易バージョンとはいえ、高品質で自然に楽曲の音圧を整えることができます。
中央の大きなノブがゲインを調整すると、簡単に音圧が上がるシンプル設計。右側にある「+」または「-」ボタンで、ゲインを微調整することもできます。ゲインノブを上げると、メーターに赤、オレンジ、黄、緑の線が表示され、リダクション量を表示します。赤いとかなり音量を突っ込んだ状態であり、緑は緩くかかっている状態です。大体、緑色~黄色ぐらいに調整してあげると、いい感じに仕上がります。
また、Qualityからは音質を調節することができ、5段階の中から気に入った音質を選択可能。数字が高いと波形をより細かく読み取ってリミッティングするようになります。あえて荒く仕上げたいときには、数字を低く設定するとカッコよく仕上がります。
Soft Kneeをオンにすると0.1dBの前の段階から、圧縮が始まります。サウンドとしては、より自然に仕上がるようになります。音が潰れすぎて不自然な場合は、Soft Kneeをオンにします。
Unity Gain Monitorは、オンにすると音量が変わらず音質の変化のみを聴くことが可能になります。音量が変わると音質の変化を上手く調整できないので、Unity Gain Monitorをオンにして、音質を整えてあげます。すると結果的にいいサウンドに仕上がりますよ。Invisible Limiter Nano上位版の「Invisible Limiter」や「Invisible Limiter G2」では、さらに細かな設定が可能です。興味のある方は、A.O.M.社のサイト(https://aom-factory.jp/ja/)をぜひのぞいてみてください。
Soft KneeやUnity Gain Monitorといった便利な機能も付いている
Tau Compressorは、初心者にとってかなり扱いやすいコンプレッサープラグイン。右側にある楽器のソース、Vocal、Bass、Percussion、Kick、Busを選択するとアタックやリリース……など9種類の項目が自動で設定されます。後は、GainReductionを見ながらThresholdを調整し、圧縮率を操作するRatioを調整すると簡単に程よいコンプを掛けることができます。
多少コンプの知識が必要になるものの従来のコンプに比べると圧倒的に分かりやすい作りになっています。Make Upというパラメータは、圧縮して小さくなった分の音量を調節することができるので、最終的な出音のボリュームをここで調整します。ちなみにキックやスネア、ハイハット……など、いくつかのトラックをまとめたBusトラックには、Busを選択してあげるといい感じに仕上がります。Tau CompressorをマスタートラックにインサートしてBus設定にしてあげてもいい効果が得られますよ。
初心者にとってかなり扱いやすいコンプレッサーTau Compressor
Sugar Delayは、シンプルなディレイで、Modeを切り替えることによって、デジタルディレイのDigital Delay、アナログディレイの質感を持つChip Echo、Digital Delayに少しコーラス効果が追加されたEnhanced Copyの3種類のタイプを使うことができます。ピンポン機能やDAWとのSync、Time、Feedbackなど、従来のディレイにもある機能はもちろん付いている、使いやすいディレイとなっています。
Salt Reverbは、シンプルなリバーブで、Modeを切り替えることによって、反響の多い小さな部屋のLive Room、中規模のコンサートホールのMedium Hall、大きな空間のCosmic Hallの3種類のタイプを使うことができます。ツマミはDecay、High Damp、Width、Mix、Output Gainの5つで構成されており、非常に分かりやすいものとなっています。中央のSpectro-Fieldメーターは、横方向に定位、縦方向に周波数を表示しており、低レベルのものは黒く、高レベルのものは白くあらわされています。視覚的にもモニターしやすいリバーブです。
中央のSpectro-Fieldメーターがあるので、視覚的にもリバーブのかかり具合が分かりやすい
なお、「A.O.M. プラグインエフェクト プレゼントキャンペーン 2021」でもらえるA.O.Mプラグインは、Cubaseのみでの対応です。そのため、他社DAWなどで使うことはできませんが、キャンペーン対象となっているURシリーズやURーCシリーズなどすべてのオーディオインターフェイスにCubase AIがバンドルされているので、問題なく使用することが可能です。なお、すでにCubase AIを持っている人であれば、安価にCubase ProやCubase Artist 11が入手できる以下のキャンペーンも実施されているので、「A.O.M. プラグインエフェクト プレゼントキャンペーン 2021」と合わせてチェックしてみてはいかがでしょうか?