以前も紹介したNative Instrumentsの小さなオーディオインターフェイス、KOMPLETE AUDIO 1(税込直販価格10,800円)およびKOMPLETE AUDIO 2(13,800円)。さらにその上位版で6in/6outの入出力を装備しながらUSBバスパワーで動作するKOMPLETE AUDIO 6 MK2(25,850円)を今購入すると、ギターアンプシミュレーター&マルチエフェクターソフトであるGuitar Rig 5 Proがもられるキャンペーンを4月29日までの期間、Native Instrumentsが展開しています。
もしGuitar Rig 5 Proが欲しいなら、ソフト本体を買うより、オーディオインターフェイスを買ったほうが安く入手できてしまうという、やや奇妙なキャンペーンとなっていますが、Guitar Rig 5 Proを買おうと思っていた人、さらには手ごろでコンパクトなオーディオインターフェイスが欲しいと思っていた人にとってはとっても嬉しいチャンスです。改めてこれら3つのオーディオインターフェイスの違いを紹介するとともに、Guitar Rig 5 Proとはどんなソフトなのか、紹介してみたいと思います。
KOMPLETE AUDIOシリーズを今購入すると、本体より高価なGuitar Rig 5 Proが付いてくる
KOMPLETE AUDIO 1およびKOMPLETE AUDIO 2については昨年「Native InstrumentsがDTM初心者向けの1万円台のキーボード、オーディオIFを続々と発表。KOMPLETE STARTやMASCHINEソフトウェアなど製品価格以上のソフトが付属」および「コストパフォーマンス抜群のNIのエントリー向けオーディオインターフェイス、KOMPLETE AUDIO 1と2を使ってみた」 という記事で紹介していました。
KOMPLETE AUDIO 6 MK2(上)、KOMPLETE AUDIO 2(左下)、KOMPLETE AUDIO 1(右下)
また、KOMPLETE AUDIO 6 MK2については「オールマイティーでUSBバスパワー駆動の6IN/6OUTオーディオインターフェイス、NIのKOMPLETE AUDIO 6 MK2が超強力」という記事で紹介していましたが、3機種とも見た目はブラックボディーのデスクトップタイプとなっていて、メインボリュームノブが天面についているのが特徴のオーディオインターフェイスです。多くのメーカーのオーディオインターフェイスが、重ね置き可能なハーフラックサイズや1/3ラックサイズになっている中、NIのKOMPLETE AUDIOシリーズはデスクトップにおいて使うタイプであるため、好みは分かれそうですが、コンパクトで高音質で、非常に使いやすい製品です。
KOMPLETE AUDIO 1および2は非常にコンパクトで軽量
パッと見のデザインは、どれもよく似ていますが、並べてみるとKOMPLETE AUDIO 6はほかの2つと比較するとやや大きめ。それぞれの違いをスペック表でまとめてみたのが以下のものです。
KOMPLETE AUDIO 1 | KOMPLETE AUDIO 2 | KOMPLETE AUDIO 6 MK2 | ||
入出力チャンネル | アナログ | 2in/2out | 2in/2out | 4in/4out |
デジタル(S/PDIF) | - | - | 2in/2out | |
最大サンプリングレート | 192kHz | 192kHz | 192kHz | |
ビット解像度 | 24bit | 24bit | 24bit | |
アナログ出力 | 出力端子数 | RCA x 2 | TRS x 2 | TRS x 4 |
最大出力レベル | +12 dBu(アンバランス接続) | +12 dBu(アンバランス接続) | +11.5 dBu (バランス接続) | |
DCカップリング対応 | - | - | 〇 | |
ヘッドホン出力 | 出力端子数 | 1 | 1 | 2 |
最大出力レベル | 48 mW @ 33 Ohm | 48 mW @ 33 Ohm | 2x 25mW @ 33 Ohms | |
アナログ入力 | 入力端子 | XLR x 1 TRS x 1 |
コンボジャック x 2 | コンボジャック x 2 TRS x 2 |
ファンタム電源 | 1 | 2 | 2 | |
MIDI入出力 | - | - | 2in/2out | |
電源 | USBバスパワー | USBバスパワー | USBバスパワー | |
サイズ(W x D x H) | 140 x 117.5 x 52 mm | 140 x 112 x 52 mm | 200 x 136.55 x 55.6 mm | |
重量 | 360g | 360g | 850g |
一言でいうと、コンパクトで便利なKOMPLETE AUDIO 1/2とパワフルでオールマイティーなKOMPLETE AUDIO 6 MK2といった感じでしょうか。個人的には普段からKOMPLETE AUDIO 6 MK2を活用していますが、使い勝手もよく、とても重宝しています。大きなボリュームノブを持つKOMPLETE AUDIO 6 MK2
そのKOMPLETE AUDIOシリーズ、今回Guitar Rig 5 Proが入手できるキャンペーンを実施していますが、もともと数多くのソフトがバンドルされているのも大きな特徴です。KONOKETE AUDIO 1/2とKOMPLETE AUDIO 6 MK2では付属するものが多少違いますが、以下のようになっています。
KOMPLETE AUDIO 1 | KOMPLETE AUDIO 2 | KOMPLETE AUDIO 6 MK2 | |
MONARK | 〇 | 〇 | 〇 |
MOD PACK | - | - | 〇 |
REPLIKA | 〇 | 〇 | 〇 |
SOLID BUS COMP | 〇 | 〇 | 〇 |
PHASIS | 〇 | 〇 | 〇 |
MASCHINE ESSENTIALS | 〇 | 〇 | 〇 |
ABLETON LIVE 10 LITE | 〇 | 〇 | 〇 |
TRAKTOR LE 3 | - | - | 〇 |
KOMPLETE START | 〇 | 〇 | 〇 |
※MOD PACKの中にPHASISも含まれています
各ソフトがどんなものであるかの詳細はここでは割愛しますが、これだけでも超強力なソフトウェアセットであることが十分分かると思います。そこに、さらにGuitar Rig 5 Proが追加された格好ですが、そもそもGuitar Rig 5 Proとは何なのか簡単に紹介してみましょう。
長い歴史を持つギターアンプシミュレーター、Guitar Rigの最新版Guitar Rig 5 Pro
Guitar Rigはギターアンプをソフトウェア的にシミュレーションするソフトで、IK MultimediaのAmpliTubeなどと並ぶ、老舗ソフト。初代は2004年にリリースされているので、非常に実績のあるソフトであることが想像できると思います。今回KONOKETE AUDIOシリーズを買うと入手できるGuitar Rig 5 ProはそのGuitar Rig 5 Proはその最新版であり、最上位版。オーディオインターフェイスの入力にギターを接続して、Guitar Rigを通すことで、リアルタイムにホンモノのギターアンプを通した音に変化させることができると同時に数々のエフェクトも使うことが可能になっています。
以下にNative InstrumentsによるGuitar Rig 5 Proの紹介ビデオがあるので、ご覧ください。英語のビデオではありますが、その威力は十分に伝わると思います。
この中にはギターアンプが16種類、ベースアンプが1種類、それぞれで使えるキャビネットが27種類、さらに54種類のエフェクトが備わっており、まさにギターサウンドなら何でも作れちゃうというもの。NIサイトやマニュアルには記載がありませんが、ここでシミュレーションしているアンプには当然元ネタがあります。プリセット名と画像を見れば、だいたい想像がつくのですが、おそらくは以下のようなものだと思います。
プリセット名 | 元ネタ |
AC Box | Vox AC30 |
Bass Pro | Ampeg SVT-2 Pro |
Citrus | Orange Overdrive OD120 |
Cool Plex | Marshall JTM45 |
Gratifier | Mesa/Boogie Dual Rectifier |
High White | Hiwatt DR-103 |
Hot Plex | Marshall Plexi 1987 |
Hot Solo+ | Soldano Hot Rod 100+ |
Jazz Amp | Roland Jazz Chorus 120 |
Jump | Marshall JMP |
Lead 800 | Marshall JCM800 Lead |
Plex | Marshall 1959 SLP |
Twang Reverb | Fender Twin Reverb |
Tweedman | Fender Bassman |
Tweed Delight | Fender Tweed Deluxe |
Ultrasonic | Bogner Überschall |
Van 51 | Peavey 5150 |
まさに、名門アンプがズラリと並んだ形であり、どれも使い放題で、パラメータを自由にいじっていくことも可能。デフォルトでは各アンプとセットになっているキャビネットが選ばれますが、まったく関係のなキャビネットと接続してみるのも面白いところ。ここに自由にエフェクトをセッティングできるので、これらを触っているだけで面白くてすぐに時間が経ってしまいます。
KOMPLETE AUDIOシリーズのインストゥルメント入力端子にギターをつないで使うわけですが、とくにKOMPLETE AUDIOシリーズだけで動くといったプロテクトがあるわけではないので、手持ちの他のオーディオインターフェイスで使ってもOK。もちろん、リアルタイムに弾かなくてもDAWを介して打ち込んだギターなどに使うのもありです。そうGuitar Rig 5 Proはスタンドアロンのアプリケーションとして動作すると同時に、WindowsのVSTおよびAAX、またMacのAudio Units、VST、AAXの各プラグイン環境で動作させることが可能なので、普段お使いのDAWで利用することができます。
さらに、最近注目されているのはGuitar Rigをギター以外で活用するという手法です。トラックメーカーの人たちがリズムに使ったり、シンセベースなどにこのアンプシミュレーターを利用して音作りをしているのです。
つい先日、Native InstrumentsのBLOGでも「GUITAR RIG sound design (for non-guitarists)」と題したエントリーがありました。ここではギタリスト以外の人にとっての活用法が紹介されていたので、見てみると面白いですよ。
【関連情報】
KOMPLETE AUDIO 1 & 2製品情報
KOMPLETE AUDIO 6 MK2製品情報
Guitar Rig 5 Pro製品情報
GUITAR RIG sound design (for non-guitarists)
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