初心者DTMerの投稿先にピッタリ!? ついにnanaがPC直アップロードに対応

iPhoneやAndroidのスマホを用いて、誰とでも簡単にコラボ=セッション可能な超人気アプリのnana。以前DTMステーションでも「女子中高生が熱狂するnanaのレコーディングセミナーに潜入してみた!」、「いまnanaへのDTM作品投稿でモテモテってホント!?」といった記事で取り上げたことがありました。

現在のユーザー数は400万人で、1日5~6万の新規投稿があるという、すごいサービスになっているのですが、DTM作品をUPする上で大きなネックがありました。それは、WAVファイルを直接アップロードできないため、一度アナログ化した上で、スマホを使って録音しなくてはならず、面倒だし、音質も劣化してしまうという点です。しかし、9月13日ついに念願のPCからの直アップロードが可能となり、手軽にそして高音質で投稿が可能となったのです。これにより、DTMユーザーの投稿先としてnanaがなかなか魅力的なものになってきました。実際、どのように投稿するのか、どんなメリットがあるのかについて見てみたいと思います。

nanaにPC直アップロード機能が搭載された



nanaがどんなものなのかについては過去記事を参照いただきたいのですが、10代、20代女性を中心に膨大なユーザーがいて、投稿されている作品に重ね録りする形で、自分の歌や演奏を加えて、再投稿できるのが特徴となっています

UIがとってもシンプルなため、女子中高生でも手軽に簡単に投稿できるからこそ、大人気となっており、前述の通り、1日5~6万もの新規投稿があるわけです。投稿される楽曲はさまざまですが、当然、世の中でヒットしている曲に人気が集まり、アニソンアイドル楽曲ボカロ曲……といろいろ。カラオケ音源など、誰かが原盤権を持っている(誰かが制作した音源)はnanaに投稿できませんが、nanaは著作権使用料を包括契約で支払っているため、自分で打ち込んだり演奏したりした音源はnanaに投稿することができます。つまり、自分で打ち込みをしたコピー曲はnanaに投稿することができるわけです。

誰でも簡単に使えつつ、見た目にもカッコいいUIのnanaアプリ
そこで注目されるのが、音がよく、カッコよく仕上がっているDTM作成によるコピー楽曲です。つまりカラオケとして使える楽曲というわけですね。もちろんオリジナルに忠実に作るのもいいし、自分なりのアレンジをして投稿した楽曲も喜ばれます。とくに人気の楽曲をコピーしてnanaに投稿すれば、多くの人たちがコラボしてくれるというわけなのです。ただ現状そうしたDTM作品を投稿する人はまだ一握りで高いニーズがあるということは以前の記事にも書いたとおりです。

でも、従来は、その投稿が面倒で、できた楽曲をスピーカーで鳴らし、それをスマホのマイクで拾って投稿するとか、オーディオインターフェイスを2つ接続して使うなどする必要があるほか、タイミングを合わせるのも難しく、せっかく作った音が劣化してしまうという問題もありました。

しかし、この度その投稿が、非常に簡単になり、しかも高音質で投稿可能になったため、状況が大きく変わったのです。具体的には、あらかじめスマホにアプリを入れて、アカウントを作成した上で、PCのブラウザを使ってnanaにアクセスします。


WindowsやMacのブラウザを通じてnanaにログインする

すると、これまでなかった「アップロード」というボタンが現れるので、これをクリックしてからログインします。あとは作成したWAVを指定するとともに、フォームを埋めるだけです。ただし、ここでアップロードできるWAVは16bit/44.1kHzのモノラルファイルであることが必須となっており、nanaの特性上、曲は90秒以内というのも絶対的なルールです。この規定から外れるとアップロードできないので注意してくださいね。

90秒以内の16bit/44.1kHzモノラルのWAVファイルをアップロードする

投稿する作品の注目度を上げる一つのポイントは、フォームの中の「パート」という項目を「DTM」に設定することです。こうすることで、その作品がDTMで仕上げた楽曲であることを知らしめることができ、コラボする人も増えてくるというわけなのです。また、検索性を高めるためにも、ジャンルの設定もしっかりしておくのがいいですね。


フォームの中のパートにおいて「DTM」を指定するのがポイント

こうしたことからもわかるとおり、nanaは現在の人気曲が好まれる傾向にあるため、DTMの初心者ユーザーにとって格好の腕試しの場となるのです。やはりDTMは、いきなりオリジナルを作ることよりも、まずコピーすることから始める人が多いと思いますが、そうして作った作品の発表の場として活用できるのです。

ジャンルもなるべく細かく指定しておくと、その後の検索性において有利になる

90秒以内にまとめなくてはならないという制限があるのが、ちょっと難しいところではありますが、イントロを割愛するとか、最後はフェードアウトさせるなど、工夫してみてください。ただし、条件を守っているはずなのに上手くアップロードできないケースが時々あるようです。その場合、一度フリーソフトのAudacityで開いた上で、再度保存することでうまくいくようです。またAudacityを使えばステレオのモノラル化やフェードイン、フェードアウトを利用して90秒以内に収めることもできるので、利用する価値は高そうですね。

「DTM」のキーワードで検索すると、さまざまなコミュニティが表示される

また、単にコラボを待つだけでなく、nanaのコミュニティを利用して、いろいろなユーザーからアドバイスをもらえるというのも、nanaならではのユニークな点です。nanaアプリのコミュニティを開き、たとえば「DTM」というキーワードを検索すると、たくさんのスレッドが現れてきます。それぞれでDTMに関するさまざまなやりとりがされているので、中身を少し覗いてみたうえでよさそうなところに、自分のアップした作品を知らせるとともに、アドバイスを呼び掛けてみると、いろいろな感想やアドバイスが集まりますし、注目度も上がります。こうしたことで、自分のDTMスキルを上げていくとうのもよさそうですよね。

画面右上に4つのボタンが表示され、一番右の</>をクリックすると埋め込みコードが表示される

ところで、nanaにはこのPCアップロード機能の追加に加え、もう一つ便利な機能が追加されています。それが埋め込みコード(埋め込み用htmlタグ)発行機能です。PCのブラウザで楽曲を再生すると、画面右上にTwitter、Facebook、LINEでのシェアボタンに加え、</>という表記のボタンが現れます。これをクリックすることで、埋め込みコードが表示されるようになったのです。


埋め込みコードが表示される

たとえばDECO*27さんの「ゴーストルール」nana ver.の場合

<iframe height=”182″ width=”100%” src=”https://embed.nana-music.com/sounds/01b5e011/” frameborder=”0″></iframe>

というコードが得られるので、これをブログなどに埋め込めば、以下のようにブラウザから直接再生可能になるので、nanaデータの活用法も大きく広がりますよね。

日本版SOUNDCLOUD、といった感じですね。まあモノラルで、90秒以内に限定されるというデメリットはあるけれど、多くの人がコラボしてくれる可能性を考えれば、十分大きな価値があるのではないでしょうか?

以上、nanaのPC直アップロード機能と、埋め込みコード発行機能について見てきましたが、DTMユーザーにとっても、なかなか価値がある機能といえそうです。まずはnanaのアカウントを取ってみるところからがスタートだと思うので、iPhoneやAndroidにアプリを入れたうえでアクセスして、中身を覗いてみてはいかがでしょうか?

【関連情報】
nana musicサイト
nana WEB サイトにサウンドのWEB アップロード機能他が追加!

【公式ガイドブック】
◎Amazon ⇒ nanaをもっと楽しむ本

【nanaアプリダウンロード】
◎App Store ⇒ nana
◎Google Play ⇒ nana

Commentsこの記事についたコメント

5件のコメント
  • タケシ

    これはサウンドクリエーターとヴォーカリストとの新しいコラボレーションの形になるかもしれませんね。
    未来的なイノベーションの可能性はかなりあると思います。
    ここからオリジナル曲が大ヒットする事を私は望みますね。

    2017年9月13日 6:04 PM
  • 2MIX

    ステレオ化希望!

    2017年9月14日 8:13 AM
  • ddd

    誰でも気軽に投稿できるのがこのサービスの売りなだけに匙加減が難しそうですね。
    高音質な音源を無制限に投稿出来る様になると、そのうちプロクオリティの作品で溢れていって初心者お断りの敷居の高いサービスになりかねないですし、ある程度ユルい手軽さが人気のポイントだと思いますので。

    2017年9月15日 9:05 AM
  • tuma

    手軽で老若男女の方々が楽しくコラボ出来るアプリだと思います。
    パソコンでのデータ送受信にも対応した事で、高音質化は大変嬉しい事ですね。
    秒数制限があるのは仕方ないですが、是非ステレオ対応にして頂きたいと思っております。

    2017年9月17日 5:25 PM
  • よっぽど上手いこと運営が誘導しないと

    イノベーションというよりDTMerが作ったカラオケ音源がスマホボーカルユーザーにただ消費されて終わる展開になりそう。

    2017年9月19日 7:10 AM

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です