すでに、報道発表などもされていますが、国産のDAWソフトとして根強い人気のある大阪のインターネット社のSinger Song Writerが、なんと6年半ぶりにバージョンアップし、
Singer Song Wirete 9 Professional
として4月30日に発売されることになりました。
オープン価格ではありますが、店頭実売予想価格が65,000円程度と、結構高価な設定。CubaseやSONAR、ProTools LEなど海外勢のDAWと真っ向勝負の価格帯でのリリースです。これまでDTMマガジンなどで何度もバージョンアップの情報が掲載され、期待されながらも延期されてきた経緯がありましたが、今度こそ本当に発売となるようです。
Singer Song Writer 9 Professional
位置づけとしては現行のSinger Song Writer 8.0 VSの後継。その下のバージョンでありSinger Song Writer 8.0の後継となるSinger Song Writer 9 Standardも夏ごろをメドに実売価格32,000円程度で発売するそうです。
4月13日、株式会社インターネットの穐山泰正さん、西村創さんにお会いし、実際SSW9 Proのデモも見せてもらいました。パッと見のUIも大きく変わり、CubaseっぽいというかSONARっぽいというか、とにかく6年半のブランクを経て、ようやく今風なデザインとなるとともに、機能的にも各DAWにキャッチアップした感じです。
そういうと、単なる後発ソフトのような印象を持ってしまうかもしれませんが、これはやはり国産ソフト。他のDAWにはない大きな特徴は健在です。その柱になるのはやはり「打ち込み」の王道ともいえる数値入力エディタ。カモンミュージックのレコンポーザ(今度、しっかり記事にしてもいいですね。NECのPC-8801やPC-9801用として作られた日本のMIDIシーケンサです)の入力スタイルを継承したものとなっています。
また20年近い歴史を持つSSWが当初打ち出していたアレンジ機能も、そのまま引き継がれています。つまり音楽理論や知識がなくても、簡単にコード進行を選ぶだけでバッキングが作れるという機能。海外ソフトではBand-in-a-boxなどが近いものですが、DAWでこうした機能を持っているものはあまりないので、大きな売りになるかもしれません。
その上で、SonnoxのEQ、リミッター、リバーブを搭載。またインターネットが単独のプラグイン・シンセとして発売しているLinPlugのドラム音源であるRM V、オルガン音源のOrgan3、デュアルマトリクスシンセのOCTOPUS、アナログシンセのALPHA3、RolandのGM音源Hyper Canvasなどのプラグインなどが搭載されるのもポイント。SonnoxのプラグインはSSW仕様で、単体販売されているものとは少し異なるので、一概にはいえないものの、トータルで20万円以上価値を持つプラグインがバンドルされているとのことです。ただし、これらは基本的にSSW上でのみ動くVST/VSTiであり、ほかのDAWでは使えないとのことでした。
【メーカーサイト】
http://www.ssw.co.jp/products/ssw/win/ssw9pro/index.html