みなさんは、ボーカルやアコギなどのレコーディングの際、どんなコンデンサマイクを使っていますでしょうか?AKGやaudio-technicaといった、歴史もあって定番の機種を使っている方も多いと思います。もちろんそうした定番もいいのですが、最近は新興メーカーも含め、さまざまなメーカーから、エントリーモデルの高品位なコンデンサマイクが発売されてきています。その中でも近年少しずつ知名度を上げ、人気になりつつあるメーカーがオーストリア・ウィーンにあるメーカー、LEWITT(ルーイット)です。
これまでDTMステーションでも何度か取り上げているので、ご存知かもしれませんが、LEWITTは、AKGからスピンアウトする形で2009年に設立された比較的新しい会社。これまでにない新しいマイクを作るためにチャレンジを続けており、エントリーモデルLCT 240 PRO(13,200円税込)でさえ、結構いい音で録れるんです。そうした中、現在LEWITTコンデンサーマイクの音質比較できる特設ページが公開されており、そこではLCT 240 PROをはじめ、6機種のマイクを試聴できるようになっています。audio-technica AT2050やNEUMANN M149との比較もできるようになっており、最初の一本目を決めたり、もっと手持ちマイクのバリエーションを増やしたいなど、マイクを探す際の参考になりそうなので、紹介していきたいと思います。
LEWITTコンデンサーマイク徹底比較特設ページが公開中
現在公開されているLEWITTコンデンサーマイク徹底比較ページは2つ。LCT 640 TS、Pure Tube、LCT 1040を取り上げている前編とLCT 240 PRO、LCT 440 PURE、LCT540 Sを取り上げた後編という構成です。前編では、フラッグシップモデルLCT 1040をはじめとした、スタジオ使用を想定した10万円以上ミドル〜ハイエンドクラスのモデルがピックアップされています。LCT 1040については、以前「真空管とFET回路を搭載した究極のマイク、LEWITT LCT 1040」という記事でも紹介したことがあります。
一方後編は、10万円以下のエントリーからミドルクラスのモデルがピックアップされており、宅録でおすすめなラインナップが並んでいます。
ちなみにこの2つの記事でピックアップされているコンデンサマイクの価格は以下の通り。audio-technica AT2050とNEUMANN M149も記事内で比較されているので、表に載せておきました。
製品名 | 価格(税込) | メーカー |
LCT 240 PRO | 13,200円 | LEWITT |
AT2050 | 31,460円 | audio-technica |
LCT 440 PURE | 39,900円 | LEWITT |
LCT 540 S | 99,700円 | LEWITT |
LCT 640 TS | 125,100円 | LEWITT |
PURE TUBE | 137,700円 | LEWITT |
LCT 1040 | 482,000円 | LEWITT |
M149 | 644,980円 | NEUMANN |
初めてのコンデンサマイクにおすすめなLCT 240 PRO
せっかくなので、DTMステーションでもLEWITTコンデンサーマイク徹底比較ページで紹介されているマイクを少し紹介していきましょう。まず、外せないのは、エントリーモデルのLCT 240 PRO。1万円台のコンデンサマイクであれば、トップクラスのコスパを誇るこのマイクは、ボーカルレコーディングはもちろんのこと、アコギやギターアンプ、ドラムレコーディングに使える、シンプルでクセのないサウンドが魅力となっています。最初に選ぶマイクとして間違いないでしょう。
以下が録音されたデータとなっています。
SoundCloudにアップされているので、圧縮された音声になってしまってますが、後編の記事をスクロールしていくと、下の方に各音声のWAVデータに加え、
PreSonus Studio One用
Apple Logic Pro用
Steinberg Cubase Pro用
Ableton Live用
Image Line FL Studio用
MOTU DP用
のプロジェクトデータも用意されています。ぜひお時間ある方は、ダウンロードして細かくチェックしてみてくださいね。
LEWITTの真空管マイクは137,700円!?
続いて紹介するのは、真空管マイクとしてはエントリーモデルにあたるPURE TUBE。レコーディングスタジオでよくボーカルレコーディングに用いられるのが真空管マイクなわけですが、数十万円から高いと数百万円と、一般のミュージシャンが手を出せる額ではありません。一方で、LEWITTの真空管マイクであるPURE TUBEは税込み137,700円とズバ抜けて低価格。もちろん、それでも安いものではありませんが、憧れの真空管マイクがこの価格で手に入るのであれば検討してみても悪くはないはず。もちろん普通にプロレコーディングスタジオ向けの品質クオリティであり、最近はプロユーザーでの導入事例も増えてきているようなので、本気の1本を探している方は、ぜひ一度チェックしてみる価値はありそうです。
こちらもSoundCloudで試聴できるようにしておきました。
今回の比較ページ制作にあたって、今回のレコーディングを担当したエンジニアさんは、相川七瀬、TOKIO、ピンク・レディー、氷室京介、鈴木雅之などなどトップアーティスト作品を多数担当してきた川澄伸一さん。そんな川澄伸一さんはPURE TUBEにもコメントしており、「仕事でさまざまなマイクを使用していますが、やはりマイクの価格によって音の違いが顕著に現れます。ダイアフラムの精度や根本的な作りなど、理由はさまざまですが、その中でもPURE TUBEは、真空管マイクでありながら15万円前後という価格帯では非常に優れた性能を持っていると感じました」(一部抜粋)とのこと。
基本に忠実なマイクからユニークなマイク、オーディオI/Oまで展開
今回の比較企画には、登場していませんが、LEWITTにはRAYという「AURAセンサーテクノロジー搭載でオートフォーカスのように音を捉える世界初のコンデンサマイク、LEWITT RAY誕生」で紹介したマイクとボーカリストの距離によって適切な音量、適切な音質に自動で整えてくれるマイクもあり、従来のマイクメーカーとは明らかに違う企画力、技術力を持ったメーカーであることが分かると思います。
一方で、LEWITTは「使用環境に合わせてEQ、コンプ、ノイズ除去、ゲインなどを自動で最適化してくれる画期的オーディオインターフェイス、LEWITT CONNECT 2が誕生」という記事で書いた、配信とレコーディングで便利すぎるオーディオインターフェイスも開発しています。新技術も取り入れつつも、オーソドックスな製品も高いクオリティに仕上がっているのがLEWITTの特徴でもありますね。
以上、LEWITTコンデンサーマイクについて紹介しました。このLEWITTコンデンサーマイク徹底比較ページで、他社からの参戦としてaudio-technica AT2050とNEUMANN M149が並んでいますが、これらもなかなかいいマイク。さまざまなマイクを比較して聴ける機会は、なかなかないので、ぜひこの機会にページをチェックして、ご自身の耳で確かめてみてください。
LEWITTリミックスコンテスト実施中!締め切りは3月31日
現在「LEWITT Remix challenge x EYESHALFSHUT」というリミックスコンテストが実施されています。これはLEWITTサイトのLEWITT Remix challenge x EYESHALFSHUTのページからLEWITTのマイクでレコーディングされたマルチトラックデータをダウンロードした上、ユーザーが自由にリミックスを行って応募するといもの。
優秀者にはLEWITT製品が贈られる形になっており、一等賞はLCT 540 S & CONNECT 2、二等賞はRAY & CONNECT 2、三等賞はLCT 440 PURE & CONNECT 2など、かなり豪華な内容になっています。
リミックスなので、何をどのように加工してもOK。締め切りは2025年3月31日となっています。ぜひ、このリミックスコンテストにチャレンジしてみてはいかがですか?
【関連情報】
LEWITTコンデンサーマイク徹底比較【前編】
LEWITTコンデンサーマイク徹底比較【後編】
LEWITTサイト
【価格チェック&購入】
◎MIオンラインストア ⇒ LCT 240 PRO
◎MIオンラインストア ⇒ LCT 640 TS
◎MIオンラインストア ⇒ PURE TUBE
◎MIオンラインストア ⇒ LCT 1040
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