カエルのパペット、ケロミンで日本語を歌わせよう!

カエルのパペット型の音源、ケロミンってご存知ですか?カエルの口の開き方で音程を調整して歌わせることができる楽器で、結構テレビや雑誌などでも紹介されているようなので、見かけたことのある方も多いと思います。私は2007年の楽器フェアに行ったときに、初めて見かけ、AV Watchの記事にも取り上げたことがあったのですが、その後、その存在を忘れていました…。

が、そのケロミン、その後も着実に進化していたんですね。少しコンパクトになるとともに機能が強化されたコケロミンというのが8,900円で発売されていたり(ちょっぴり機能が違い、7,900円とさらに安いピンク色のコケロミン ロゼというのもある)、iOS版のiKeromin(無料)といったものも登場していたりと、バリエーションも増えてきています。しかもコケロミンとiKerominを連動させて、日本語でリアルタイムに歌わせることもできるなど、VOCALOIDもビックリな面白いシステムとなっています。先日、そのコケロミンを入手できたので、ちょっと紹介してみたいと思います。
ケロミンの小型版、コケロミン(左)とiPadアプリのiKeromin(右)

見た目にも可愛い、ケロミン。先日お会いしたiKerominの開発者の方によると、「ケロミンはカエル愛好者の間で大人気のアイテムで、最近まで品薄で入手自体困難だったんですよ!」とのこと。そもそも「カエル愛好者って……??」とは思ったものの、確かに、このキャラクタが人気になるのは分かる気はします。

YouTube上には、いろいろなビデオも上がっているようですが、まずは、開発元の有限会社トゥロッシュが作った「コケロミンの使い方 【初級編】」なるものがあるので、ご覧ください。

これを見ると分かる通り、コケロミン自体はモノフォニックのシンセサイザ。ピッチは口の開き方で調整し、ノートのオン/オフはボタンで行います。49,875円のケロミンのほうは、このボタンの押し加減でベロシティーもつけられるようですが、コケロミンの発音の大きさは一定となっています。

手を突っ込んで、口の開き方で音程を調整する 

ご想像のとおり、ケロミンという名前は、テルミンがモチーフとなっているようではあるけれど、やはりまったく別の楽器であり、上手に演奏するためには、結構練習が必要になってくるのは、楽器としての面白さでもあります。

背中のスイッチを使って発音させたり、各種設定ができる 

たとえばデフォルトでのスケールはポルタメントというモードになっており、テルミン同様に連続音階となっているのですが、ハ長調とかト長調、さらにヨナ抜き、琉球、アラビア……なんてスケールもあるので、もう少し簡単に歌わせることも可能になっています。

またコケロミンはPCMシンセサイザとなっているので、音色ボタンを操作することでデフォルトの「ター」と鳴く声のほかにも、「コケー」、「ニャー」、「ワン」となく声やヴァイオリン、オルガン、さらには矩形波、サイン波、三角波など、計12種類の音色が選択できるようになっており、さまざまな音色での演奏を楽しむことができます。またドラムモードというのにすると、背中にある7つのボタンでドラムを鳴らすことも可能になっています。

お腹にスピーカーがあって、ここから発音する

なお、このコケロミンはお腹のスピーカーから音を出すか、ヘッドホンジャックから発音させるのみですが、大きいケロミンのほうにはMIDI出力端子も用意されているようですね。

さらにユニークなのは「そらみみモード」。これは背中の5つのボタンで「あ」、「い」、「う」、「え」、「お」の母音の発音ができるというものなのですが、音程と合わせて母音で発音させると、それっぽい言葉に聞こえる気がするんですよね。

上記ビデオ、「あ」、「い」、「う」、「え」、「お」でしか歌ってないのに、「ハッピバースデー…」って聴こえますもんね(笑)。まさに「そらみみモード」というわけで、練習していくと、結構上手に歌わせることができそうです。

そして今回の本題は、VOCALOIDもビックリという、ケロミンを使ったリアルタイムでの50音の発声についてです。
iPadアプリのiKeromin

前述のとおり、iPadアプリとして、iKerominというものがあり、これとケロミンを組み合わせて歌わせるのです。iPhone版のiKeroというものもありますが、50音をダイレクトに指定できるiPad版が分かりやすいので、そちらで見ていきましょう。

専用ケーブルを用いて配線する。またケロミン側はサイン波を出力させるモードに設定 

まず組み合わせるには、専用ケーブルを用いてコケロミンのヘッドホン出力をiPadのマイク入力へ接続します。そして、ケロミンの電源を入れるとともに、「外部コントローラモード」に設定します。このモードだと、ケロミンの発音する音がサイン波になるので、その信号をiPadへ送ると、ピッチを検出できる、というわけです。
※専用ケーブルはiRigのようにケロミンから出てきた音をiPadのマイク入力に入れると同時に、iPadの出力をヘッドホンでモニターできるように配線したケーブルです。

準備ができたら、iKeromin側で文字ボタンを押すと、コケロミンが指定した音程に合わせて歌ってくれるのです。

このビデオを見ると、とっても上手にプレイしてますよね。とはいえ、自分で試してみたところ、なかなか難しいです。そう左手でコケロミンを操作して音程を調整し、右手で歌詞を選択していくわけですからね。

あらかじめ歌詞を入力して、順番に発音させるモードも用意されている 

もう少し、効率よく歌わせるために、歌詞モードというのもあり、あらかじめ歌詞を指定しておき、あとは発音ボタンを押すだけで、その歌詞を歌っていく……なんてこともできます。

ちなみに、このiKeromin、実はケロミンがいなくても、アプリ単体で歌わせることもできますよ。そう、画面左側のスライダーを使うことで音程を調整することができるので……。とはいえ、使っていると絶対にケロミンが欲しくなってくるとは思いますけどね(笑)。

まずはiKeromiだけでも使ってみてはいかがですか?

【関連サイト】
カエルパペット型電子楽器ケロミン公式サイト
Keromin & iKeromin User’s Site

Commentsこの記事についたコメント

3件のコメント
  • エスカルサン

    面白いですね。
    携帯電話の着信音を作ろうと思って居るんです。初音ミクとか、そうじゃなくても。
    WindowsでもMacでも簡単に使えそうなシーケンサーソフトありますか?
    世界樹とかいうソフトとか、サウンドハウスを見たりしてみたけど、イマイチ分からない…。

    2014年1月30日 2:43 PM
  • 藤本健

    エスカルサンさん
    こんにちは。シーケンサはいろいろあるので、用途、予算などをいろいろ考えていかないと分からないところですが…。「世界樹??」ごめんなさい、全然知らないです。

    2014年1月30日 3:07 PM
  • っていうか、ここは「カエルの歌」じゃないの普通w

    2014年3月15日 9:54 PM

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