ときどき記事の写真にも登場させている私の使っている電子ドラム、RolandのV-Drums。購入したのは6年ほど前になるのですが、その後、一度音源をTD-9という新しいものに交換したり、クラッシュシンバルを1つ追加するなどし、今も日々愛用しています。そのV-Drumsにまた先日、手を入れました。そう、さらに最新の音源としてTD-15に買い換えたのです。
3月に発表会で見かけて、これはぜひ買い換えなくては!と思っていたのですが、下位バージョンのTD-11にするかを悩んでいました。結局、機能と価格差を比較して、先日TD-15を購入したのです。そして、これ、以前も紹介したRoland Wireless Connectに対応しているので、ウチでは大活躍中。とくにV-Drums Friend Jam for iPhoneは楽しいので、どんなものなのかを紹介してみましょう。
ドラムの練習をし、ランキングを競い合える V-Drums Friend Jam for iPhone
注文したら、もう翌日には届いたTD-15。大きさ的にはこれまで使っていたTD-9と大差ないのですが、数年で機能、性能は劇的に進化していました。SuperNATURALという技術でサウンドは格段に向上しているし、TD-11にはないQuickEDITボタンで、簡単にドラムのチューニングができたり、スナッピーの調整ができるのも嬉しいところ。またどうでもいいところではあるのですが、ドラムを叩くとその強さにあわせて青いイルミネーションが点灯するのも、なんとなく楽しいんですよね。
でも、それよりも個人的に期待していたのは、以前も紹介したローランドの新技術、Roland Wireless Connectへの対応です。そう、Wi-Fiを使ってオーディオやMIDIを飛ばせるという技術ですね。この技術の詳細については、先日AV Watchの記事「Roland Wirelss ConnectでiPhoneと楽器を連携~演奏を録音して他アプリ/PC活用。iTunes楽曲で練習も ~」で書いたので、興味のある方はぜひご覧ください。
ただ、セッティング後、さっそく使ってみようと思ったのですが、メニューにはないし、マニュアルにも表記がなく、あれ?と思ってローランドのTD-15の製品情報ページを見たら、アップデータで対応だったんですね。マニュアルもPDFで用意されていました。USBメモリを使ってアップデート作業を行うと、SYSTEMメニューに「Wireless」の項目が現れます。これを選択し、別売のUSBアダプタ(WNA1100-RL)をTD-15に差して、セッティングを行うと、ケータイのようにアンテナマークが3本立って電波良好な状況であることが確認できました。
まずは、先日も紹介したAir Recorderを用いてiPhoneとTD-15を接続。この状態でiPhoneで曲を再生すると、しっかりTD-15から音が聴こえ、ドラムを叩いた音をAir Recorder側でレコーディングすることができます。普段はiPod touchをステレオミニのケーブルで接続して、曲を再生しながら叩いていたのですが、音質的にもAir Recorderを使ったほうがずっといいし、音量調整もしやすいので、今後はこれを使おうと思っています。
V-Drums Friend Jam for iPhoneでTD-15と接続完了
で、やはり使ってみたかったのがV-Drums Friend Jam for iPhoneです。これは昨年「Twitter連動のドラム練習ソフト、V-Drums Friend Jamを使ってみた」という記事で紹介したPC版のV-Drums Friend JamのiPhone版。そう、カラオケの採点機能のような感じで、ドラムの演奏をシステムが採点してくれるとともに、それを世界中のユーザーと競い合う……というもの。
世界中のV-Drumsユーザーと日々ランキングを競い合える
実際使ってみると分かるのですが、本当に世界中の人たちが使っているんですよね。Twitter連携していて、日々のランキング表示がされるので、結構みんな真剣に競ってますよ。まあ、私自身は上位にランキングされるような腕はないので、あくまでも遊びですけどね…。また、ちょっと恥ずかしいので、私自身はTwitter連携はさせていないのですが、それでも今日のランキングでどのくらいの位置にいるかを確認できるので、これは面白いですよ。
使っていて楽しいのは、課題曲をストイックに練習して競い合う、というのではなく、自分の好きな曲に合わせて演奏すればいい、という点。Air Recorderと同様に、iTunes経由で転送した楽曲(やはりDRMのかかっていない曲に限定されますが)を再生しながら、叩けばいいんです。
5つの指標で採点されるが、そのロジックはブラックボックス!?
指標としてはTECHNIQUE、VARIATION、STAMINA、KICK、BEATという5つがありますが、どのようなロジックで点数をつけているのかはブラックボックス。以前、ローランドの担当者にも聞いてみたのですが、教えてもらえませんでした。パラメータ名から想像するに、リズムキープができているか、叩く音量が落ちてきていないかか、手数(てかず)がどうなのか、といったことを判定しているのかな、と思ってはいるのですが……。
もっとも機能的にはPC版とだいたい同じようです。だからPCでセッティングできているのであれば、とくにiPhone版を使うこともないのですが、使い比べてみると、iPhone版が勝っている点が多いのも事実。だって、PCの起動を待つ必要なく、すぐに使えるし、ワイヤレスなので、置く場所を気にする必要ありません。そして、何よりRoland Wireless Connectによって演奏データもオーディオデータも転送され、非常にいい音質で、V-Drums側でiPhone再生の音を聴くことができ、それに合わせて叩く音もモニターできるわけですからね。
このV-Drums Friend Jam for iPhoneだけを考えてもTD-9からTD-15にしてよかったな、と満足しているところです!
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AV Watch Digital Audio Laboratory 第510回
「Roland Wirelss Connect」でiPhoneと楽器を連携
~演奏を録音して他アプリ/PC活用。iTunes楽曲で練習も ~
【関連サイト】
TD-15製品情報
TD-11製品情報
Roland Wireless Connect情報
V-Drums Friend Jam for iPhone情報