インドや南米のアンデスなど、エスニックなイメージのアニメーションとともにサウンドを奏でる不思議な世界観を持つプラグインメーカー、MNTRA(マントラ)。同社は10年の歴史を持つカナダ・モントリオールにあるメーカーで、MNDALA2(マンダラ2)という非常に革新的なサンプリングエンジンを持っているメーカーでもあります。そのMNTRAは今年、8月に日本初上陸となり、現在12種類のプラグインと、それらを組み合わてセットにしたバンドル製品3種類の計15ラインナップの製品の販売しています。
いずれもWindows、MacのVST3およびAUのプラグインに対応したもので、ほかのメーカーにはない非常に独特なサウンドをクリエイションできるのが特徴です。また、その独特なサウンドとともに、エスニックなグラフィックがアニメーションで動くのも非常にユニークな特徴となっています。そんなMNTRAのプラグインが、ブラックフライデーセール2023ということで12月6日まで超特価で販売されています。たとえばアステカのデス・ホイッスルがもたらすダークサウンドの拡張版であるUDW Xは通常価格が6,500円(税込)ともともと手ごろな価格ですが、それが2,500円。また、ベトナム北部のサウンドを利用したHa Noiは通常7,600円が3,200円など、非常に安価に入手できます。実際どんなものなのか少し試してみたので紹介してみましょう。
※2023.12.11追記
このセールが2023年12月25日いっぱいまで延長となりました
超音波を可聴範囲に落とす独自のサンプリングエンジン
MNTRAというメーカー、私自身は全然知らなかったのですが、今年の4月のNAMM ShowでGPU Audioのコーナーでデモしていたのを見かけ、「なんだ、この独特なサウンドと世界観は!?」と、印象に残ったプラグインではありました。
そのMNTRA、8月23日からメディア・インテグレーションが国内正規代理店として各種製品を取り扱うこととなり、国内でも容易に購入できるようになりました。確認してみたところ、国内外での価格差もなく、ほぼ同額で購入できるほか、国内でのサポートも受けられるという意味で、とても気軽に導入できるようになっています。
話を聞いたところ、MNTRAはもともとNative InstrumentsのKONTAKTライブラリを作っていた会社だったそうですが、その後独自のサンプリング技術を開発し、独自のMNDARA2というエンジンが完成したことから、独自の世界へと突き進んでいるようです。
アステカのデス・ホイッスルを元にしたUDW X
でも、独自のサンプリング技術とはどんなものなのか、そして実際どんな音なのか気になるところですよね。まずは、同社の代表的音源であるUDW Xについて見てみましょう。このUDW Xはアステカのデス・ホイッスルという非常に謎めいた笛を元に作られた音源です。デス・ホイッスルという名前からも、ちょっと怖い感じがしますが、人間の頭蓋骨をかたどった小さな陶器の笛であり、後頭部から息を吹き込むと、女性の金切り声のような音を出す笛なんです。
しかし、この笛、人間の耳には聴こえない高域成分が非常に多く含まれているのも特徴。そこで、このMNDARA2では、384kHzでの超音波まで拾う形でサンプリング。それをダウンコンバートすることで可聴域にまで音を下げて、本来人間には聴こえない音までも聴こえる形にして演奏できるようにしているんです。
実際どんな音なのか、そのデモ動画があるので、ご覧ください。
このドクロのアニメーションも含め、かなり不気味なサウンドになっていますよね。もちろん、各種シンセサイザパラメータもあり、シーケンサも搭載しているので、自分だけの音作りも可能です。
もちろんUDW Xだけで音作りをするのもいいですが、ほかの音源で作った楽曲にエッセンスを加えるという意味でもかなり使えそうです。
ちなみに、UDW Xの前身としてUDWというものもあり、同じデス・ホイッスルを題材とした音源ですが、もう少しシンプルな内容になっています。こちらは通常4,950円のものが1,700円となっていますが、UDW XにはこのUDWも含まれているので、せっかくならUDW Xを入手するのがよさそうですね。
ベトナム・ハノイの民族楽器を独自なサウンドにしたHa Noi
もう一つHa Noiという音源についても紹介してみましょう。Ha Noi=ハノイとはまさにベトナムの首都の名称ですが、この音源はハノイでサンプリングしたさまざまなサウンドを再現する音源となっています。
プリセットブラウザで見てみると、Winds(管楽器)、Strings(弦楽器)、Percussion(パーカッション)、Ambience(環境音)、Hybrid(ハイブリッド)というタイプがあり、その中にさまざまなサンプリング音がプリセットとして用意されています。まさにベトナム民族楽器の音源というわけですが、こちらもデモ動画があるのでご覧ください。
これも不思議なGUIになっていますが、各プリセットごとに、大きく3つのパラメーターが用意されており、それぞれを動かすと、このマントラのような円のグラフィックが動く形で音色が変化していきます。
シンセサイザ、サンプラー的な構造は、同じMNDARA2のエンジンを使っているので、同じでMatrixで全体構造を調整し、Samplersでシンセシスを調整、Sequencerでシーケンスパターンを組んでいき、Global FXでエフェクト調整をする…という形になっています。
ブラックフライデーセールで大特価な上、UJAM SILKももらえる!
前述のとおり、このMNTRAの音源を日本のメディア・インテグレーションが取り扱うことになったことで、より手軽に購入できるようになり、しかも現在ブラックフライデーセールということで、激安購入ができます。
しかし、このセールでは価格が安いだけでなく、もう一つ大きなメリットがあります。
それは追加特典としてUJAMのナイロン弦ギター音源、UJAM SILKがもらえてしまうという点。UJAM SILKは通常価格21,100円というソフトなので、たとえばUDW Xを買う場合、2,500円でUJAM SILKを含めた2つが入手できるわけですから、激安ですね。
もちろんMNTRAとUJAMはまったく関係ない会社ですが、両社製品をメディア・インテグレーションが扱っていることから、こうしたコラボレーションを実現しているんですね。
このセール12月6日までの限定となっているので、ぜひこの機会に入手してみてはいかがでしょうか?
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