これまでDTMステーションでたびたび取り上げてきたドイツMAGIXのDAW、Music Maker。現在その最新版がMusic Maker 2023 Premiumとなっており、初心者にも使いやすいDAWとして世界中の多くのDTMユーザーが使っています。Windows専用のソフトであり、Macでは動作しないという欠点はありますが、MIDIの打ち込み、オーディオのレコーディング、ループシーケンス、ドラムマシン打ち込み、ミックス、マスタリング……とDAWの持つべきすべての機能を網羅するとともに、AI自動作曲機能など、ほかのDAWにはないユニークな機能も数多く備えているソフトとなっています。
もちろんVSTプラグインによるエフェクトやインストゥルメント機能にも対応しているので、他社のプラグインも利用できるのですが、Music Maker自身が持つエフェクトやインストゥルメントが膨大にあるので、これだけでも十分過ぎる内容となっています。そのMusic Maker 2023 Premiumは通常価格でも14,850円と非常に低価格なのも人気の大きな理由となっていますが、7月23日まで限定で、1/3の価格となる4,980円の激安セールを展開中です。初めてDTMをはじめてみたいという人はもちろん、AI作曲機能を試してみたいという人、さらにはMusic Makerが持つ膨大なループ素材を使いたいという他DAWユーザーにとっても、この値段なのでぜひ入手しておきたいところ。改めてそんなソフトなのか紹介してみましょう。
サウンドプールを利用してAIが自動作曲を行うSONG MAKER AI
Music Maker 2023 Premiumの詳細については以前「AI作曲機能で初心者でもすぐ曲作りが楽しめるDAWの最新版、Music Maker 2023 Premiumが登場」という記事で紹介しているので、そちらも併せてご覧いただけると分かりやすいと思いますが、Windowsのみで動作するDAWです。
さまざまあるDAWの中で、Music Makerにしかないユニークな機能の一つがSONG MAKER AIという名前のAI作曲機能です。ChatGPTやStable Diffusionなど、まさにAI全盛の現在ではありますが、結構早い時期からこのSONG MAKER AIという機能が搭載されていましたが、さらにブラッシュアップされてきているようです。
実際、Music Maker 2023 Premiumで試してみたので、以下のビデオをご覧ください。
お分かりいただけたでしょうか?いろいろあるテンプレートからどんなジャンルの曲をAIに作らせたいかを選択し、その上でサウンドプールというものを選択します。このサウンドプールというのがMusic Makerの肝でもあるのですが、簡単にいえばループ素材集。フリーで入手できるループ素材集も複数あるし、有料のサウンドプールもあるのですが、使いたいサウンドプールを選択してら、最後に「曲を作成」というボタンを押すことで、自動的に曲ができあがってしまうのです。
このAI作曲では、サウンドプールの中に入っている素材を自動で並べていくとともに、コード設定などを行うことで楽曲に仕立て上げているんですね。ある意味、サウンドプールのデキが曲のクオリティを左右するといっても過言ではありませんが、とてもクオリティの高いサウンドプールが膨大に用意されているのもMusic Makerの特徴です。以下のビデオがそのサウンドプールの紹介です。
それぞれアプリ内のストアで300~1,000円程度で購入できるのですが、Music Maker 2023 Premiumには自分の好きなサウンドプールを3つ選択して入手できるクーポンと、サウンドプールが複数セットになったサウンドプールコレクションの中から好きなものを選べるクーポンが1つあるので、とりあずこれだけでも十分使うことができると思います。
膨大なインストゥルメントも用意されていて、そのうち7種類がもらえるクーポンが付属
ちなみに、このサウンドプール同様、自分で好きなものを選べるのがインストゥルメント=ソフトウェア音源です。このインストゥルメントもかなり膨大な数があるのですが、その中から7種類を選ぶことが可能になっています。前述の通りVSTプラグインも利用できるので、フリーウェアのVSTプラグインなどを組み込んで使うこということもできますよ。これはVST2もVST3も利用でき、32bit版も64bit版も利用できるので、この点では万能ですね。
もう1点サウンドプールやインストゥルメントなどについて補足しておくと、読者のみなさんの中には以前のバージョンのMusic Makerを購入したことがある、という人も少なくないと思います。その場合、以前のバージョンのクーポンを利用してサウンドプールやインストゥルメントを入手していたと思いますが、「それらはどうなるの?」と疑問に感じるかもしれません。
その点はもちろん大丈夫。Music Maker 2023 Premiumを起動した際、MAGIXアカウントでサインインする形になるのですが(新規ユーザーの場合は、このタイミングで作成する)、それによって過去の情報も引き継がれるので、入手済のサウンドプールやインストゥルメントもすべてここでダウンロードしてMusic Maker 2023 Premiumで利用でき、さらに新たなクーポンを使って、好きなサウンドプールやインストゥルメントを追加できるようになっているのです。
使い方を手採り足取り押してくれるチュートリアル機能
Music Maker 2023 Premiumには膨大な機能があるので、それを紹介するだけで一冊の分厚い本になってしまうほどですが(そういえば、だいぶ以前のバージョンで「はじめてのMusic Maker」という書籍を何冊か出したことがありました!)、今回のバージョンで特筆すべきポイントが1つ。
それはチュートリアル機能が充実して、まったく初めてという人でも、ソフトウェア側が手採り足取り、曲作りをサポートしてくれるようになった、という点です。これはMAGIXが出すSOUND FORGEやACIDなどにも共通する点なのですが、ヘルプ機能ではなく、実際にソフトを操作しながら教えてくれる便利な機能なんです。
たとえば、ホーム画面にあるもっともベーシックなチュートリアルとして、「ループアレンジャー」というものがあります。これを選ぶと、新規プロジェクトが立ち上がるのですが、画面左側にはチュートリアルのゾーンが表示されています。
その一番上を見ると、「サウンドプールにはさまざまなインストゥルメントやループが含まれています。サウンドプールを1つ選択してください」とあるので、画面下からサウンドループを選択してみると、チュートリアルでの表示が、そのステップは完了したということで水色になります。
さらに「インストゥルメントを参照します」とあるので、画面下のインストゥルメントから1つ選択してみると、0/4から1/4へとステップを進めたことが表示されます。さらに、ほかのインストゥルメントを選択すると2/4、3/4と進んでいく形で、実際に曲を作っていくことができるようになっているのです。
これは初心者にとってとても心強く機能だし、ほかのDAWを使っている人にとっても、何をどう操作すればいいか、すぐに把握できるという意味では便利な機能ですね。
たぶんここで紹介したのはMusic Maker 2023 Premiumの持つ機能の1%にも満たないとは思いますが、初心者にも使いやすく、膨大な機能があり、DTMの一通りすべてを網羅できるソフトが4,980円という低価格で提供されているのですから、持っておいて損はないと思います。ぜひ、7月23日までの期間に入手しておいてくださいね。
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