ソースネクストが、ドイツMAGIXのSOUND FORGEシリーズの新製品として、SOUND FORGE Audio Cleaning Lab 4を発売しました。これはレコードやカセットの音を高音質にデジタル化するためのツールであり、これまでも日本国内はもちろん、世界中で高い評価をされてきたノイズ除去ツールです。
そのAudio Cleaning Labがこの度、Audio Cleaning Lab 4と4世代目となる製品となって発売されました。ここにはSOUND FORGE Audio Cleaning Lab 4本体のほかにSteinberg SpectraLayers Elements 8、iZotpe RX 8 Elements、iZotope Ozone 9 Elments、さらにはオーディオプラグイン集であるAUDIO Plugin UnionのwizardFX Suite、そしてEssentialFXと、これでもかというほどのツールをセットとして組み合わせた製品となっています。定価ベースでいうと、かなりな金額になるセット製品ですが、ソースネクスト価格なので9,900円と激安。しかも本日より4月30日までの期間、DTMステーション読者限定で5,000円引きの4,900円(税込)という価格となっているのです。基本的にはWindows用のツール集ではありますが、RX 8、Ozone 9、それにSpectraLayersはWindows/Macの両環境で使えるので、4,900円ならMacユーザーでも十分元が取れるものとなっています。実際どんなツール群になっているのか紹介してみましょう。
SOUND FORGE Audio Cleaning Lab 4は「懐かしい曲から、ノイズ除去」をキャッチフレーズに展開するノイズリダクションソフトで、DTMステーションでも何度か取り上げてきました。レコードプレイヤーやカセットテープレコーダーからの音を録音し、編集するとともに、レコードのプチプチいうクラックルノイズやクリップノイズを取り除いたり、テープのサーというヒスノイズを取り除いたりする機能を持っており、これらでキレイな音でデジタル化して、手軽に聴けるようにしよう、という目的のソフトです。
確かにレコードにせよ、カセットテープにせよ、昔のアナログメディアは経年変化により日々劣化していくので、できる限り早くデジタル化して、それ以上劣化しないようにするのは重要なこと。もちろんレコードプレイヤーやカセットデッキなどがないと、再生のしようがないのも事実ですが、最近は比較的安価なレコードプレイヤーやカセッテテープデッキもあるので(これをより高性能なものにするのも音質面でメリットが大きいのも事実ではありますが)、とりあえず再生させた上で、Audio Cleaning Lab 4でデジタル化するとともに高音質化して保存していく価値は大きいと思います。
その本体ソフトであるAudio Cleaning Lab 4について簡単に紹介すると、このソフトは大きく
クリーニング
マスタリング
トラック
エクスポート
の5段階でアナログ素材のデジタル化を進めていきます。
最初のインポートでは、手元にある録音してある素材を読み込みます。もしまだ録音していないのであれば、レコードやカットというタブを使って録音していくことで、簡単に操作できるようになっています。ここでは自動的にレベル調整をしてくれたり、不要な部分をカットしてくれるなどを初心者でもわかりやすく操作できるようになっています。
そして一番の心臓部にあたるのがクリーニング。これを選ぶと、ポップノイズなどを取るDeclicker/DeCrackler、各種ノイズなどを取るDeNoiser、ヒスノイズを取るDeHisser、スピーチなどでのデジタル/アナログ可変調を修正するDeClipper、さらに歯擦音を取り除くDeEsser……などが並んでおり、これらを使ってノイズを除去していくのです。
もっとも初めてのユーザーだと、何を動作していいのかわからないかもしれませんが、大丈夫。左側には自動クリーニングというボタンがあり、これをオンにすると先ほどインポートした(もしくは録音した)音を自動分析し、最適にノイズ除去してくれるのです。
オリジナルと結果を聴き比べれば効果は絶大な効果を簡単に実現しているのが確認できるはず。もし何か気になる点があれば、その結果を元に少しいじっていればいいのです。
ノイズを取り除くことができたらマスタリングです。ここでもいろいろなパラメーターが並んでいますが、簡単なのは先ほどと同様に「自動マスタリング」をクリックすること。こうすると、70年代ディスコとか80年代アメリカンポップ、90年代ヨーロピアンポップといった項目が現れるので、そららを選択するとそれにマッチした形でのマスタリングを自動で行ってくれるのです。いわゆるリマスターを簡単に作れるというわけなのです。
自動マスタリングを選択すると音を自動解析されるとともに、どんな音にしたいかが表示される
このようにノイズ除去とマスタリングが終わったら、トラックで曲を並べていきます。元のLPレコードなどのとおりに並べていくのもよし、複数の楽曲を集めて自分専用のアルバムを作るのもよし。思った順番に並べたら、最後にエクスポートで書き出すことで、自分の好きなファイル形式で整えることが可能です。WAVはもちろん、MP3やAAC、FLACなど自分の好きなファイル形式で書き出せる、というわけなのです。
出来上がった結果をMP3にするかWAV、FLACに書き出すかなどを設定できる
このようにアナログ素材をデジタル化するまでの一連の流れをサポートしてくれるAudio Cleaning Lab 4ですが、実はクリーニングやマスタリングの項目をよく見ると、ここに膨大なツールが詰まっていることが分かります。
クリーニングやマスタリングに使われたモジュールは実はプラグイン群で構成されている
そうインストール時に、Audio Cleaning Lab 4本体のほかにiZotpe RX 8 Elements、iZotope Ozone 9 Elments,AUDIO Plugin UnionのwizardFX SuitsとEssentialFXをインストールするのですが、これらのツールをここから自在に呼び出せるようになっていて、まさに一体化されているのです。
iZotope RX 8 Elements単体として使うことも可能
Ozone 9 Elementsの場合はマスタリングツールとして使う形だし、wizardFXやEssentialFXの場合は、ノイズリダクションともマスタリングとも直接絡まなそうなエフェクト群ではありますが、必要に応じて自由な音作りができるわけですね。
ちなみにSteinberg SpectraLayers Elements 8に関しては、プラグインではなく、ARA2という形で連携される形になっています。もっともSpectraLayers Elements 8のスタンドアロン版としても使えるので、これ単体で処理していくのも便利だと思います。
Steinberg SpectraLayers Elements 8も単体として使うことができる
ところで、今回の製品、さまざまなツールが入っているわけですが、必ずしもAudio Cleaning Lab 4本体と連携して使わなくてもいいし、ノイズリダクションのために使わなくてもOKです。とくにAUDIO Plugin Unionのプラグインなどは、ノイズリダクションとは反対にテープ録音のようなサチュレーションをつける機能があったり、真空管アンプ風なサチュレーションをさせる機能を持っていたりもします。そのほかリミッター、リバーブ、ゲート、コーラス、フランジャー、ボーカルストリップ……などなどDTMでフル活用できるプラグインがテンコ盛りであり、いずれもVST2/VST3で使えるので、Cubase、Studio One、Ability、FL Studio、Ableton Live、Bitwig Studio……と各種DAWと組み合わせても使うことができます。このプラグインだけでも十分元が取れるのではないでしょうか?
なお、このSOUND FORGE Audio Cleaning Lab 4は税込みで9,900円ですが、下記のクーポンコードを使うことで5,000円引きとなり、4,900円で入手可能です。
クーポンコードの利用期間は4月30日までなので、ぜひ、早めに入手していただければと思います。
クーポンを適用させることで、税込み4,900円で購入可能
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SOUND FORGE Audio Cleaning Lab 4製品情報
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