機能満載のiPad用FM音源アプリ、FM4は使える!

今やiPad用の音源アプリって、膨大な数があるので、何を選べばいいのか困ってしまうほどですよね。もちろん、数多くあるだけに、いいものもあれば、ダメダメなアプリもあるわけですが、最近入手したアプリの中で、これは結構よくできている!と思ったのがFM4というシンセサイザです。

その名前からも想像できるとおり、FM音源シンセサイザで4オペレータタイプのもの。App Storeでの宣伝文句を見ると「あらゆる面でヤマハのTX81Zよりいい(米Keyboard Magazine)」なんてことが書いてありましたが、確かに使いやすく、よくできているんですよね。どんな音源なのか簡単に紹介してみたいと思います。


4オペレータのFM音源シンセサイザ・アプリ、FM4


FM音源のシンセサイザといえば、やっぱりヤマハのDX7がその筆頭にいるわけですが、6オペレータの構成のDX7は、音色づくりの面において、「誰もが理解不能!?」なシンセサイザだと思います。まあ、それが4オペレータになれば、分かりやすいのかと言われると、そうでもないのですが、このFM4は、その画面構成からか、結構直観的な音作りができる、よくできた音源なんです。まずは、以下のティーザービデオをご覧ください。

なんかいい雰囲気ですよね。また実際のサウンドを収録したSoundcloudのデータもあるので、これを聴いてみると、FM4で出せる音のニュアンスが分かると思います。

個人的には、同じ4オペレータのFM音源シンセサイザアプリとして、佐野電磁さんのDETUNEが2012年に開発したiYM2151は、見た目にもカッコよく個人的には大好きなのですが、やっぱり万人ウケするアプリではないですからね……。


DETUNEのFM音源シンセサイザ・アプリ、iYM2151 

それに対し、このFM4は4つのオペレータが上から順に並んでいて、直列のアルゴリズムで並べた場合、一番下のオペレータから音が出る(ここがキャリアになる)構成となっています。だから、とりあえず、一番下のパラメータだけをいじることで、ある程度の音色づくりが可能になっています。


8種類の波形が選択できるようになっている 

また、見てみるとわかる通り、このオペレータの波形はヤマハのDXシリーズのようなサイン波だけでなく、三角波風など、8つの波形が選択できるようになっており、これによってかなり音色も変化してくれます。

また画面右側にはシンセサイザとして便利な機能がいろいろと集約されているので、紹介してみましょう。


モノフォニックの音源に設定することもできる 

まず一番上のVOICINGではポリフォニックか、モノフォニックか、レガートかといった選択ができるほか、UNISONを2xとか3x、より厚い音になっていきます。MODELというのが3種類選択できるようになっていますが、これはDAC部分の部品変更に近いもので、ちょっとノイズっぽいものになったり、クリアなサウンドになったりと、出音の雰囲気を変えられるものです。ちなみに、FM4での同時発音数ですが、iPad Airであれば24音、iPad 2やiPad miniだと8音となっているようですね。

またその下にはLFOでピッチを揺らしたり、PITCH ENVELOPEで「ピュ~ン」なんて音を作ったりできるほか、一番下にはアルペジエイターも搭載されているので、いろいろと使えるようになっています。

また、このアルペジエイターを含む音色ライブラリも数多く用意されているので、まずは音色を選ぶだけで、結構楽しむことができますよ。


Bluetooth MIDIにも対応しているので、C.24やmi.1との接続も可能

もちろん、CoreMIDIに対応していますから、外部にMIDIキーボードを接続して演奏することはできるし、最新のBluetooth MIDIにも対応しているので、以前に紹介したMiseluのC.24QUICCO SOUNDのmi.1なんかもワイヤレス接続して使うことができますよ。


Audiobusにも対応している

もちろん、iPad内で各種アプリとの連携もバッチリです。まずはAudiobusを使うことで、DAWへレコーディングしたり、エフェクトを掛けるといったことが可能です。


Inter-App Audioを使ってDAWとの連携も可能 

また、Inter-App Audioにも対応していますから、GarageBandやCubasisなどから呼び出して、プラグイン音源のような感覚で使うこともできますね。

まさに最新のシステムに対応した、現代のFM音源。1つ持っていて損はないと思いますよ!

【App Storeダウンロード】
FM4

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