オリジナル音源のパート別販売アプリ、Jammitで遊ぼう!

自分の好きな曲のマルチトラックデータが、トラックごとにバラ売りされていたらいいと思いませんか?先日、David Bowieの「Space Oddity」を各トラックごとにバラしたアルバム「Space Oddity 40th Anniversary Edition」というのが2009年にリリースされていたことを知って驚きました。が、もっといろいろなアーティストの曲が集まっていて、より手軽に遊ぶことができるJammitというiPhone/iPadアプリがあるのをご存知ですか?

 

このアプリ、以前紹介したR-MIXのように技術的にトラックを抜き出すというのではなく、マスターテープ(DAW)から抜き出したホンモノ。アプリそのものは無料なのですが、アプリ内課金で楽曲が買えるようになっているのです。

 

iPhone/iPad用アプリとして無料でリリースされているJammit


たとえば、Norah JonesDon’t Know Whyの場合、ギター用、ベース用、キーボード用、ドラム用、ボーカル用の楽曲が用意されており、各2.99ドル(現在250円)で販売されています。ギタリストの場合は、これのギタートラックを購入することになり、読み込んでみるとミキサー画面が現れます。これを見ると分かるとおり、ギタートラックが2本、そしてBANDというのがギターを抜いたその他のミックスとなっており、このミックスバランスを自在にできるようになっているのです。普通にすべて同じレベルで再生すればCDそのものというサウンドになっています。

Norah JonesのDon’t Know Whyを読み込んでみると、ギター2トラックが分離されている

またその右にはCLICKというトラックがありますが、これはクリック音が入っているトラックで、曲が始まる前のカウント用に使うことも可能です。まあ、DAWで全トラックをいじるのと違い、特定のトラックだけではありますが、原曲をいじれるというだけでも面白いところです。もちろん、ギターだけを再生して耳コピーに役立てるといったことも可能だし、マイナスワンまたはマイナスツー演奏も可能です。

譜面表示やTAB譜表示も可能となっている

 

ここでScoreボタンを押すと、そのパートを譜面表示させたり、TAB譜表示することも可能になっているので、まさに練習用に使えそうですよね。

RECボタンをタップすれば自分の演奏を別トラックにレコーディングできる

そして画面下を見ると録音ボタンがあることに気づくと思いますが、録音機能を用いれば、これに合わせて行った自分の演奏を別トラックにレコーディングすることもできるのです。そしてレコーディング結果をメールで送ることも可能になっているのです(元データはメール送信できない)。

Line 6のMobile Inを装着すると、Jammitに搭載されているMobile POD機能がONになる

さらに面白いのはここから。実はこのJammitというアプリは2011年にリリースされていたのですが、最近大幅に機能強化され、Line 6Mobile POD機能が搭載されたのです。Mobile PODについては以前の記事を参照していただきたいのですが、要はギターアンプシミュレータのPOD 2.0をiPhone/iPad上で再現するというもの。この機能を使うにはLine 6のMobile Inが必要で、これが接続されていないとMobile POD機能がオンになりません。

数多く用意されているプリセットから音色を選択し曲に合わせて演奏を楽しむ

これをオンにすると数多く用意されているプリセット音色を選んでギターを演奏することができるのです。Jammit内蔵のMobile PODは音色エディットはできず、ハムバッカーシングルコイルかを選択するのみですが、これだけ多くのプリセットがあれば、十分満足がいくと思います。

LINE 6マークがついた曲なら、その曲にマッチしたPOD音色が予め設定されている

また、購入する楽曲のうち、「LINE 6」マークがついているものの場合、その曲で使っているギター音色とソックリな音色がプリセットで用意されるため、即、その音色でギターの演奏ができてしまうのです。


Smoke on the Waterなら音色が自動的に音色が設定される

現在のところ、まだそれほど多くの楽曲が対応しているわけではないのですが、たとえばDeep PurpleSmoke on the Waterの場合、これに対応しており、1stギター、2ndギターともにマッチした音色が自動的に設定されるので、弾けば「まさに」という音色でギター演奏を楽しめてしまうのです。

 

気になるのは、そもそもどれだけの楽曲がJammitで利用できるのか、という点。やはりトラックをバラして公開しているだけに、いまのところ数は限られていますが、どんどん増えてきているようです。Jammitのサイトに行くと、購入可能な曲がチェックできるので、見てみてはいかがでしょうか?

 

また、すでにMac版がリリースされているほか、現在Windows版のベータバージョンも登場しているようなので、今後はiPhone/iPadだけでなくさまざまなプラットフォームで利用可能になるようですね。

 

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