みなさんはニコ生セッション♪ってご存知ですか? そう名前からも想像できるとおり、ニコ生(ニコニコ生放送)でセッションをしちゃう、というもの。ヤマハのNETDUETTOβというフリーウェアを利用し、最大4人のメンバーでネット越しのリアルタイムセッションができるというサービスです(参照:ネット越しにバンド活動ができるNETDUETTO βは楽しすぎる!)。
個人的には、今年1月のニコ生セッション♪のサービス・スタートは革命的な出来事だと思っているのですが、まだよくご存知ない方もいっぱいいるようです。会う人、会う人に「すごいよ!」と話をしているのですが、30歳代後半、40歳代になってくると、そもそもニコ生自体を見たことない人、知らない人も多い状況。そこで、改めてニコ生セッション♪について、セッションに参加する側の立場から紹介してみたいと思います。
まずニコ生というのは日本版USTREAMといえばいいのでしょうか…。詳細は検索して調べていただくのがいいのですが、一般の人が簡単にインターネットを通じた映像の生放送ができるというサービスです。とりあえず見るだけなら、アカウント登録さえすれば誰でも無料で見ることができます。
そのニコ生、番組を表示すると画面右側には「セッション♪」というタブが今年1月から追加されています。これがニコ生セッション♪のための機能なのですが、これを使うにはいくつかの条件があります。
まず1つ目は放送主がニコ生セッション♪に参加する形で放送をしていること。ただ、現在のところ数ある生放送の中でニコ生セッション♪として放送しているケースは少ないので、「ニコ生セッション♪」タグで検索すると現在放送中の番組を見つけられるはずです。またTwitterの「ニコ生セッション♪」(@nico_session)をフォローしておくと、セッションが開始されると知らせてくれるので便利ですよ。
2つ目はヤマハのNETDUETTOβをインストールしていること。これ自体は無料でダウンロード・インストールして使うことが可能で、当初はWindows専用のソフトでしたが、6月からMacでも利用可能になっています(Mac OSX Lionには対応しておらず、私の手元でも試してみたところ、ハングアップしてしまいました)。
NETDUETTOβを無料でダウンロードして使う
3つ目はオーディオインターフェイスをPCに接続するとともにNETDUETTOβのセッティングをしておくこと。ここではセッティングの詳細は割愛しますが、WindowsならASIO、MacならCoreAudioのドライバを設定し、レイテンシーを小さめに設定しておくのがポイント。その上で自分の演奏する楽器、マイクなどを接続しておきます。
そして4つ目はニコニコ動画のプレミアム会員であること。これが大きいハードルかもしれませんが、月額500円の会費を払っている必要があるのです。私自身は、ニコ生セッション♪のために今年1月にプレミアム会員になり、そのまま続けています。まず、人が演っているのは誰でもタダで見ることができるので、参加したくなったらプレミアム会員になってみてはいかがでしょうか?
さて3つの条件が揃い、放送している人とセッションをしてみようとなったら、「セッションに参加する」というボタンをクリックしてみます。セッションできるのは、放送主を含め最大4人という枠があるので、その枠が空いていればという条件付ではありますが、参加ボタンを押す前にコメント欄で「ギターで参加してもいいですか?」なんてメッセージを送っておくと丁寧かもしれませんね。
このボタンを押すとNETDUETTOβが自動起動するのですが、ここで視聴者だった自分の立場がガラリと変わるんです。まずはオーディオインターフェイス経由でセッション仲間の音が聴こえ、自分の音が相手3人に届くようになります。マイク経由で「こんにちは、始めまして」なんていうと、向こうからも普通に返事が返ってきます。そして、その自分の音が若干送れて放送されていくんです。
自分のところの音がグチャグチャにならないように、接続されたタイミングで放送のほうの音はオフにしてしまうといいでしょうね。そこから先は、もうセッションの世界。マイクやNETDUETTOβのチャット機能を使って、「次の曲、何にしようか…」なんて話をしながら、決めてセッションをしていくわけです。
誰かが上手すぎたり、下手すぎたりすると、ノリが悪くなるなんてことは当然あるわけですが、とにかく楽しいですよ。視聴者がいると、リアルタイムにコメントが来たり、「8888888」なんて拍手をもらったりね。
基本的にニコ生の放送時間は30分なので、演奏してるとすぐに終わっちゃうという印象です。でも、本当に終わってしまうのは放送だけであって、実はNETDUETTOβ上では放送終了後も4人の間はそのまま繋がっているんです。なので、メンバーの息が合ってセッションが楽しいと、「放送終わっちゃったけど、もうちょっと続けましょうか」なんて具合で、いろいろな曲を演奏して、気がつくと2時間も経過してた、なんてこともしばしば。
とにかく楽しい、これまでになかった世界だと思います。ぜひ、みなさんも一度体験してみてください。