8月2日、Steinbergの低価格USBオーディオインターフェイス、UI 1が発売されました。24bit/48kHzで、実売価格が1万円を切るという製品なのですが、ちょっと注目したいのが、これにバンドルされる2つのソフトです。
ひとつはループシーケンサ、SEQUEL 2の機能限定版であるSEQUEL LE。もうひとつが波形編集ソフトのWaveLab LE 7です。そう、どちらも初お目見えのソフトであり、特に後者は製品版ソフトであるWaveLab 7よりも先のリリースとなったのです。
ご存知のとおりSteinbergはDAWであるCubaseやNUENDOをリリースするドイツのメーカーであり、現在ヤマハの子会社となっている世界的なソフトメーカーです。ヤマハとタッグを組むようになってからはヤマハ開発によるSteinbergブランドのハードウェアもいろいろリリースするようになり、そのもっともエントリーレベルに位置するのが、今回発売されたCI 1です。
そのCI 1にバンドルされているSEQUELとWaveLab。いずれも結構な実績を持つソフトではありますが、CubaseやNUENDOと比較すると、知名度が低くご存知ない方も多いかもしれません。
SEQUELはSteinberg版のGarageBandともいうべきソフトで、まったくの初心者でも簡単に音楽制作ができるというソフト。バンドルされるSEQUEL LEはSEQUEL 2からアレンジャーパートを切り落とすとともに、ライブラリ数を450程度に押さえ込んだ機能限定版となっています。とくにGarageBandがないWindowsユーザーにとってはなかなか魅力的なソフトだと思います。
その一方で、ちょっと驚いたのが波形編集ソフトのWaveLab LE 7の登場でした。強力なCDライティング機能を装備していることから、マスタリング重視のユーザーからは注目を集めているWaveLabの新バージョンWaveLab 7が、今年の秋から冬にかけてリリースされるが発表されていましたが、それより先に機能限定版のWaveLab LE 7がリリースされてしまったからです。
私もWaveLab 7はβ版なども含め、実物を見たことがありませんが、WaveLab LE 7をインストールして使ってみたところ、現行のWaveLab 6と比較して、ちょっぴりユーザーインターフェイスも変わったものの、機能的にはなかなか充実しています。波形編集ソフトととして一通り機能するし、VST3に対応したプラグインもいろいろ同梱されるとともに、サードパーティー製プラグインも自由に使うことができます。
そしてWaveLab最大の特徴ともいえるモンタージュ機能も装備されており、ここでリージョンを作成し、細かくトラックの設定をしていくことも可能。なんだ、これだけ機能が揃っていれば、製品版であるWaveLabはいらないかなと思ったら、さすがに甘くはなかった。肝心のモンタージュからCDを焼く機能が搭載されていませんでした。「データの互換性はあるので、もっと使いたい人はWaveLab 7を買ってね」ということなのかもしれませんが……。
とはいえ、波形編集ソフトとしては24bit/96kHz対応で十分に使えますし、なんといってもWaveLabシリーズ初のMac対応をWaveLab LE 7でも果たしています。CI 1には、これだけのソフトがついてくるのですから、かなりお買い得な製品といえそうです。