オンライン上のDAW、ハモラボをヤマハのY2 PROJECTが発表

ヤマハの技術をネット上に載せてでさまざまなサービスの開発、展開をしている社内ベンチャー的な組織、Y2 PROJECT。そのY2 PROJECTが7月1日、オンライン上のDAWである
     ハモラボ
というサービスを発表しました。



オンライン上のDAW、ハモラボ

まだ具体的なリリース予定などがハッキリしているわけではありませんが、ブラウザ上でオーディオのレコーディングやMIDIのエディットができるとともに、さまざまなエフェクトも装備しているという過去にあまり聞いたことのないようなサービス。

6トラックを装備するとともにレコーディングしたボーカルを元に音程を解析してMIDIデータにするという機能まで搭載しているのです。



ハモラボが発表されたのは、「音楽会議5」という7月1日の夜にお茶の水で開催されたユーザーイベント。「音楽会議」というのは、ヤマハがスポンサーとなり、海外のドットコムサイトを紹介するサイト、百式が企画しているイベントで、今回が5年目(5回目)。私自身、まったく知らなかったのですが、先日たまたまY2 PROJECTのTweetを見て知り、個人的に応募してみたところ、無事参加できたのです。
音楽会議では過去に「パソカラホーダイ」、「プレイヤーズ王国」、「Auto Vocoder Box」、「Kang Kong Song Maker」などさまざまなユニークなネットサービスがヤマハから発表されてきましたが、今回発表されたのがその「ハモラボ」だったのです。

このハモラボ、確かに1人でネット接続されたパソコンに向かってDTMをするという使い方もできるようですが、ポイントとなるのは「人とつながる」ということ。そう、ユーザーから見ると、クラウド型のサービスであり、ネット上にデータがあるため、友達であったりTwitter上で知り合った人とセッションしたり、いっしょに歌ったりといったことができるのです。

ハモラボで直接レコーディングできる

また、今回の発表の中で「DAW」という言葉は一切登場せず、「誰でも簡単に使える音楽制作ツール」といった説明になっていました。おそらくこれまでDTMなどしたことのない広いユーザーに訴えかけていくということなのでしょう。

でも何でDAWなのに「ハモラボ」なんていう名前なのか。あまり具体的な説明はなかったのですが、コンセプトは「簡単にハモれる」ということがあるようです。今回のイベントには「姉と僕」というアカペラの4人の家族コラースグループが、ステージで歌を披露してくれましたが、たとえばこの4人の声が別々のトラックに入ったデータなどが公開される予定となっています。

「姉と僕」のレコーディングデータなど各種楽曲データも提供される

つまり、ユーザーはそのデータを開いた上でマイナスワン演奏すれば簡単にコラースに参加できるし、自分の歌いたいパートだけを再生して聴いて練習するといったこともできるわけです。

またBGMに対して自分のボーカルをレコーディングした後、ピッチ補正エフェクトでキレイな音程に整えることができるほか、ボーカルtoピッチ機能を備えているので、歌ったボーカルをピアノロールによる音階表示させることが可能です。さらに、その音階を自由にズラすことでハーモニーパートを生成するとともに、元のボーカルのピッチ補正というかピッチチェンジに利用すれば、一人でハーモニーパートを作ることもできるというわけです。

一番下のトラックはオーディオからMIDIを生成したもの

まだ、このハモラボはα版の段階であり、一般公開するのは先のようですが、まずはαテスターを募集するとのこと。基本は音楽会議に参加した人限定とのことですが、TwitterでY2 PROJECTをフォローしている人に呼びかけるとのことなので、音楽会議に行けなかった人でもチャンスはあるかもしれません。

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