先日Cubase Artist 10.5を購入するとCubase Pro 10.5に自動でアップグレードできるというキャンペーンを行ったSteinbergですが、今度はCubase AIを格安でCubase Pro 10.5にアップグレードできるという、これまでにないキャンペーンを開始しました。
ご存知の通り、Cubase AIはYamahaやSteinbergのハードウェア製品の一部に付属するDAWで、Cubaseシリーズのエントリー版という位置づけのもの。さまざまな製品にバンドルされているだけにインストールしている、していないに関わらずCubase AIを持っている人は少なくないでしょう。そのCubase AIを安価に最上位版のCubase Pro 10.5にできるというのはまたとないチャンス。実際どんなキャンペーンなのか、その詳細を紹介してみましょう。
2020年8月22日~9月30日までの期間限定、かつ数量限定でSteinbergが展開するのが「Cubase Pro Upgrade from AIキャンペーン」というもの。その言葉の通り、Cubase AIからCubase Proへのアップグレードを特別価格で行うキャンペーンです。
DTMステーションでは、これまで何度となく取り上げてきたCubase AI。昨年末にも「いつの間にかリリースされていたCubase AI 10.5をしっかり無料でGETしておこう!」という記事で紹介していましたが、YamahaやSteinbergのハードウェア製品にバンドルされるソフトです。
実際にはDVD-ROMなどの形で入っているのではなく、コードが記載された1枚の紙が入っており、指定されたURLにそのコードを入力すると無料でダウンロードできる、というものとなっています。
そのCubase AIがバンドルされる現行製品としてはオーディオインターフェイスであるUR-Cシリーズ、ネット配信に使えるミキサーとして大人気のAG06やAG03、またギターアンプのTHRシリーズ、ミキシングコンソールのMGシリーズ……などなど。
このようにCubase AIはハードウェア製品にバンドルされるオマケのように見えるため、大したことないソフトと思っている人も少なくないようですが、最初はこれで十分といえるほどの機能を備えた高機能・高性能なDAWです。Cubaseシリーズの主な機能比較をしたのが以下の表となっています。
Cubase Pro 10.5 | Cubase Artist 10.5 | Cubase Elements 10.5 | Cubase AI 10.5 | Cubase LE 10.5 | |
オーディオエンジン | 64 bit | 64 bit | 64 bit | 64 bit | 64 bit |
最大サンプリングレート | 192 kHz | 192 kHz | 192 kHz | 192 kHz | 192 kHz |
MIDI トラック数 | 無制限 | 128 | 64 | 48 | 24 |
オーディオトラック数 | 無制限 | 64 | 48 | 32 | 16 |
VST インストゥルメントトラック数 | 無制限 | 32 | 24 | 16 | 8 |
VST インストゥルメント数 | 8 | 8 | 3 | 2 | 2 |
インストゥルメントのサウンド数 | 3000 以上 | 2600 以上 | 1000 以上 | 185 以上 | 185 以上 |
VST オーディオエフェクトプラグイン数 | 76 | 57 | 46 | 28 | 23 |
VST MIDI エフェクトプラグイン数 | 18 | 18 | 0 | 0 | 0 |
最大入出力数 | 256 | 32 | 24 | 16 | 8 |
オーディオチャンネルインサートスロット数 | 16 | 16 | 8 | 4 | 4 |
グループチャンネル数 | 256 | 32 | 16 | 8 | 8 |
エフェクトセンド / リターンチャンネル数 | S:8 – R:64 | S:8 – R:64 | S:8 – R:8 | S:4 – R:4 | S:4 – R:4 |
インストゥルメントスロット数 | 64 | 32 | 24 | 8 | 非対応 |
MIDI プラグインインサートスロット / センド数 | 4 | 4 | 0 | 0 | 0 |
そのCubase AIをCubase Pro 10.5にアップグレードできるというのが、今回のキャンペーンなわけですが、これまでもCubase AIを持っていれば、Cubase Pro 10.5に安くアップグレードできる方法は用意されていました。具体的にはSteinberg Online Shopで購入できる『アップグレード版』というもので、Cubase AIからCubase Pro 10.5へのアップグレード価格は50,800円(税別)。普通にCubase Pro 10.5のパッケージを購入するより5,000円前後安いというものでした。
しかし、今回のキャンペーンで発売される『Cubase Pro UG from AI』というCubaseのアップグレード版パッケージは市場想定売価が29,700円(税別)と安くなっているのとともに、Steinberg Online Shopで販売されている『アップグレード版』には入っていないSteinberg Keyも付属しているのです。
Steinberg Keyとは不正コピー防止のために用意されているUSB接続のドングルであり、Cubase Pro 10.5を起動する上で必須のもの。そうCubaseシリーズはeLicenserというシステムを使ってコピーコントロールをしており、Cubase AIの場合は、Steinberg KeyがなくてもSoft-eLisenserという仕組みを利用して起動することが可能ですが、Cubase Pro 10.5の場合はSteinberg Keyが必要なのです。そのSteinberg Keyがセットで入手できて、しかも断然安いわけですから、またとないチャンスといえるでしょう。
ただし、Cubase Pro UG from AIを利用するには、いくつかの注意点があります。まずは、あらかじめCubase AIのライセンスを取得している必要があります。もし、各種ハードウェアは持っているけれど、Cubase AIをインストールしたことがないという場合は、付属していた用紙に記載されたコードを利用して、Cubase AIを確実にゲットし、アクティベート作業を行ってください。
以前Soft-eLisenserを用いてインストールしたけれど、そのPCが壊れてしまった、もしくは破棄してしまった……といった場合は「アクティベーションコードの再発行」という機能を用いて、最新のPCに移行することが可能です。自分の状況がどうなっているかは、My Steinbergで確認できるので、ここでチェックしてみてください。
また今回のキャンペーンはあくまでもCubase AIを持っていることが前提。Cubase AIと同様、ハードウェアにバンドルされるCubase LEは、とてもよく似た存在ではあるのですが、YamahaやSteinberg以外のメーカー製品にバンドルされるものであり、今回は対象外となっています。またCubase AIの上位版の位置づけであり、かつ商品として販売されているCubase ElementsやCubase Airtistも対象外なのでお気をつけください。
ところで、Cubase AIにはこれまで複数のバージョンがあり、いつ⼊⼿したかによって持っているバージョンが異なると思います。具体的にはCubase AIの最初のバージョンがCubase AI 4なので、それ以降のさまざまなバージョンということになりますが、今回対象となるのはCubase AI 6以降。ただ、現在、Cubase AI4以上のユーザーは無償で最新版のCubase AIを⼊⼿できるようになっていますので、実質的には全Cubase AIユーザーが対象となっているようです。
以上、Cubase Pro Upgrade from AIキャンペーンについて紹介してみましたが、やはりCubase Proを安価に入手できる滅多になチャンスであることは間違いありません。9月30日までとなってはいますが、数量も限定されているので、入手したい人は売り切れないウチに早めに購入するのが吉だと思います。
※2020.09.24追記
2020.09.01に放送した「DTMステーションPlus!」から、第158回「apollo solo / apollo solo USBでプロのサウンドをあなたのDTMに!」のプレトーク部分です。「手持ちのCubase AIを29,700円でCubase Pro 10.5にアップグレードできるキャンペーンが期間限定・数量限定でスタート!」から再生されます。ぜひご覧ください!
【関連情報】
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