DTMステーションのアンケート調査では2013年、2014年ともにDAWにおけるNo.1シェアをキープしているSteinbergのCubase。そのCubaseシリーズの販売価格が11月10日、突然のように値下がりしたのをご存じですか?
Cubaseって基本的にオープン価格なのでお店によっても実売価格に違いがありますが、どこもこのタイミングで値下げされていて、モノによっては2割以上も下がったケースもあるんです。年末商戦に突入するこの時期の値下げは何を意味しているのでしょうか?例年の動きも振り替えつつ、考えてみたいと思います。
11月10日、Cubaseシリーズの価格が一斉に下がった(撮影協力:Rock oN渋谷店)
まずは、以下の価格変更表をご覧ください。
従来価格 | 新価格 | |
Cubase 7.5(通常版) | 61,508円 | 59,400円 |
Cubase 7.5(アカデミック版) | 40,937円 | 40,937円 |
Cubase Artist 7.5(通常版) | 40,937円 | 32,400円 |
Cubase Artist 7.5(アカデミック版) | 25,509円 | 19,440円 |
Cubase Elemnets 7 | 13,165円 | 10,800円 |
Cubase 7.5(アップグレード版) | 56,365円 | 48,600円 |
Cubase Artist 7.5(アップグレード版) | 35,794円 | 21,600円 |
※表示は税込みの市場想定価格です
一言でCubaseといっても、Cubase 7.5、Cubase Artist 7.5、Cubase Elements 7(Cubase AI 7とCubase LE 7は非売品なので除外)と3ラインナップあり、しかも通常版に加えアカデミック版やアップグレード版と価格の異なるものが存在します。これらも含めると、計7種類あるのですが、Cubase 7.5のアカデミック版を除き、いずれも一斉に下がっているんですよね。それぞれの価格をチェックしてもらうと分かる通り、一律に1割とか2割下がったというわけではなく、下げ幅はまちまちのようです。
Cubase 7.5のアップグレード版だと56,365円から48,600円へと大きく値下げされている
Cubase 7.5の通常版はそれほど下がっていない一方で、Cubase Artist 7.5のアップグレード版などは40%もの値下げとなっているわけですから、かなりすごいですよね。Cubaseを買おうと思っていた人にとっては、まさにビックチャンスといえそうですが、これは何を意味するのでしょうか?
Cubase Artist 7.5は通常版でも40,973円から32,400円と2割近く値下げ
Cubaseの場合、ほぼ2年に1度メジャーバージョンアップがあり、間の年に6.5とか7.5といったマイナーバージョンアップが繰り返されています。ここ何年かを振り返ってみると、2010年末にCubase 6がリリースされ、2011年末に6.5、2012年末が7で2013年Cubase 7.5と来たので順当に行けば、今年はCubase 8がリリースされることが想定されますよね。
そう考えると、今回の値下げはその前兆のように思います。もちろん、ヤマハ、Steinberg側では、そうしたアナウンスは一切ありませんが……。ちなみに、11月8日に発売された雑誌「SOUND DESIGNER」の表4(裏表紙)の広告ってご覧になりましたか?以下のようなものなのですが、なかなか意味深ですよね。
SOUND DESIGNER 2014年12月号の表4の広告
さて、ここで、気になるのは、この値下げされたCubaseを今買うのが本当に得策であるか、という点についてです。もし、今購入して、すぐにバージョンアップ版が出て、そのためのアップデート費用がかかるとしたら大失敗ですよね。
これについても過去を振り返ってみましょう。昨年のCubase 7.5が発表されたのは12月5日でしたが、10月15日以降にアクティベートした人は、無償アップデート対象となっていました。同様に2013年のCubase 7の発表も12月5日で、この時も10月15日以降にアクティベートした人は無償アップデート対象となっていました。
そう、新製品の発表時には特別優待期間(いわゆるグレースピリオド)が設けられてきたという経緯があり、それが50日程度あったわけです。今年Cubase 8が発売されると仮定し、発売が年末ギリギリの12月20日となったとしても、11月10日現在は、グレースピリオドの期間内。つまりいま、この値下げされた安い価格で購入しても、次期バージョンへのアップグレードが無償で行えるというわけですね。
円安が進行する現在、次期バージョンの価格がいくらになるのかは定かではありませんが、この安くなった今、購入しておくというのは、絶対に得策だと思いますよ。
ところで、そのヤマハ関連で、先ほどもう一つ新しいニュースをGETしました。そのCubaseおよびVOCALOID Editor for Cubaseを絡めた展示が11月21日~23日に開催される2014楽器フェアで行われます。まあ、それについては特段変わったことはないのですが、今年はその説明員を著名ボカロPさんが務めるのだとか!?
今年は11月21日~23日の3日間、東京ビックサイトで2014楽器フェアが開催される
そう通例であれば、ヤマハの説明員の人が来場者に説明し、質問に答えていくわけですが、それを著名ボカロPさんが行うというユニークな試みをするのだそうです。
著名ボカロPさんがCubaseやボーカロイドの説明員として配置される!?(写真は前回の2011楽器フェア)
実際に説明員として参加するのは
・かごめPさん
・黒田亜津さん
・spacelectroさん
・buzzGさん
・おとなラPさん
の5名。ヤマハの方にシフト表を見せてもらったところ、以下のようになっていました。
■著名ボカロPさんによる説明員タイムシフト
11月21日(金) 開催1日目 |
11月22日(土) 開催2日目 |
11月23日(日) 開催3日目 |
|
かごめPさん | ○ | ○ | ○ |
黒田亜津さん | ○ | ○ | ○ |
spacelectroさん | ○ | ○ | ○ |
buzzGさん | ○ | ||
おとなラPさん | ○ | ○ |
そう、お目当てのボカロPさんがいれば、その日程を狙って楽器フェアに行けば直接、話ができるだけでなく、その使い方などを学ぶことができるわけです。これって、なかなかユニークな試みですよね!
■キャプテンミライさんによるボーカロイド講座
日時 | 場所 |
11月22日(土) 14:00-14:30 | ミニステージ |
11月22日(土) 16:00-16:30 | ミニステージ |
11月23日(日) 12:00-12:30 | ブース内大ステージ |
11月23日(日) 15:00-15:30 | ミニステージ |
ちなみに、この説明員とは別に、キャプテンミライさんも参加して、「キャプテンミライ・ボーカロイド講座」なるものがステージ上で行われます。キャプテンミライさんは説明員としての参加はないとのことですが、ボーカロイド講座のタイムスケジュールは上記のようになっているので、興味のある方は、うまくその時間帯を狙って楽器フェアに行ってみるというのもいいのではないでしょうか?
【関連情報】
Cubase 7.5シリーズ製品情報
2014楽器フェア公式サイト
【価格チェック】
◎Amazon ⇒ Cubase 7.5通常版
◎サウンドハウス ⇒ Cubase 7.5通常版